受験生で思い出した。数十年前、自分の大学受験の日であった。一次試験に合格し、二次試験の小論文の日であった。自分は昔からお腹が弱い。すぐに下痢をするほうである。二次試験の数日前よりお腹の調子が悪く薬を服用していた。まあ何とか試験前日までには落ち着いて下痢もなくなった。さて試験当日のことである。試験会場に向かうべく電車からおりて大学までのバスに乗っていた時のことである。まさに突然の鉄砲水のごとく急にお腹が差し込んできた。さてこのまま大学までもつか、いや途中で漏らしてしまうか判断に窮した。数分おきに腹部疝痛が襲ってくる。ついに決断した。途中下車し、あたりを見回すとコトがコトだけにウンがよかった。小さな公園があった。そこの公衆トイレに飛び込み用を足したのである。試験に間にあうかどうかという心配よりこの苦しみから逃れられたという開放感で一杯だった。さてあたりを見渡してもトイレットペーパーなんてない。でもトイレに紙があるかどうかを確認してから用を足すなんて状況ではなかった。