吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

CPAと死亡確認 その2

2014年09月18日 06時32分15秒 | インポート

 自分の言葉の定義としては、「心肺停止(CPA)」は、救命の余地が残っている状態と解釈している。しかしながら救命されるであろう必要最低限の条件は、前述のように心停止して少なくともすぐに居合わせた人が間断ない心肺蘇生をおこなっていることである。この現場でのアクションがなされていないのであれば「救命の可能性を最初から放棄している」と言わざるを得ない。過去、救命された事例をみるとすべて、倒れた直後から通行者による心肺蘇生がなされ、AEDが用いられ、そして救急隊に引き継ぎ病院にスムーズに収容されたものである。この連携が1か所でも欠けていれば救命の可能性はほとんどなくなる。つまり「心肺停止」とは助かる可能性を残している状態であるが、しかし最低限の心肺蘇生すら行わないのであれば現場ですでに「死亡確認」したことと同じことになる。<o:p></o:p>