これら効能を保証する医学的データはなく、しかも医療従事者以外のものが医学的な効能を保証するのも最初から胡散臭い感じがする。このような民間レベルにおける効能・効果を保証するパターンは健康食品でもよくおこなわれている。この整体の施術は、1時間1万円で、これまで10年以上にわたり、6,000人ほど施術してきたという。我々医師でもこんなに報酬はいただけない。結構「いい」額である。しかし少なくとも4カ月の赤ちゃんに病院で整体施術などをすることはないし、そんなことをしなければいけない病態はない。ところがその施術が必要か不必要かは、消費者のニーズにより成り立つのである。効能が疑わしくとも、消費者が「効く」と判断すればその「商品」は成立するのである。「○○に効く」と謳う健康食品も同じである。明らかに医学的に効能がないものも多いが、効能を大々的に謳った結果、人気がでる商品も多い。つまり医学的根拠ではなく商品経済原理に左右されている。その原動力の多くは「私、とても効いたからあなたもためしてみなさいよ」という口コミである。この口コミは結構「伝播力」と「確信性」が強く、一向に効能のない商品が年余にわたって市場に流通しているのが現状である。<o:p></o:p>