吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

犬咬傷 その1

2016年03月29日 06時32分36秒 | 日記
ここのところ4人ほど、繋がれた飼い犬を撫でようとして噛みつかれた患者さんを診た。傷は結構深いものが多かった。「犯人」は近くの家の前に繋がれているらしい。しかも「この犬は人を噛みます」と張り紙までしてあるそうだ。・・・なのに「なぜ触ったのですか?」と患者さんに聞くと、皆一応に「白い犬で可愛かったから」とお答えになる。まさに「可愛いバラにはトゲがある」の例え通りである。

 犬も皆に触られるのでストレスなのかもしれない。傷は牙がしっかり食い込んでいるようで結構深いのである。思い切り噛みついている。

 さて治療であるがこのまま皮膚を縫合するとほとんど創感染をおこし膿を貯めるので、細いガーゼに消毒液をつけてそれを傷の奥に挿入する。そして数日が経過し、創感染が消退するまで定期的にその細いガーゼを外来で交換するのである。傷の中にゾンデ(細い針金のような医用器具)でガーゼを押し込むのであるから結構、痛いのである。