昔、地方都市の病院の外科に勤務していた時のことである。
かなり進んだ進行がんの方の病状を奥様にお話しした時のことであった。
奥様は「え~っ、そんなひどい状態の癌なんですか? そんな馬鹿な・・・、この人は健康が自慢だったんです。『病院に行ったことなど今まで一度もない』のが自慢なくらい健康なんですよー」と。
さてはたして病院に行っていないことが健康なのか? 病院での健診を毎年受けたことがなければ健康かどうかはわからないと思うのであるが・・。これは笑い話でもなんでもない。
自分自身に病気が一つもなく、本当に健康かどうかを証明するにはかなり大変な作業を要するのである。ただ単に自分に現在何も症状がないことで「自分が健康である」と思うのは極めて危険であると思うのである。
そのために我々開業医は区民の健康維持のため「区の健診、がん検診は毎年受けましょう」といつも言っているし、その方策をすすめるため自治体から受診補助金もおりているのである。
いたずらに不健康を装う必要もないが、健康を過信するのも危ないのである。
かなり進んだ進行がんの方の病状を奥様にお話しした時のことであった。
奥様は「え~っ、そんなひどい状態の癌なんですか? そんな馬鹿な・・・、この人は健康が自慢だったんです。『病院に行ったことなど今まで一度もない』のが自慢なくらい健康なんですよー」と。
さてはたして病院に行っていないことが健康なのか? 病院での健診を毎年受けたことがなければ健康かどうかはわからないと思うのであるが・・。これは笑い話でもなんでもない。
自分自身に病気が一つもなく、本当に健康かどうかを証明するにはかなり大変な作業を要するのである。ただ単に自分に現在何も症状がないことで「自分が健康である」と思うのは極めて危険であると思うのである。
そのために我々開業医は区民の健康維持のため「区の健診、がん検診は毎年受けましょう」といつも言っているし、その方策をすすめるため自治体から受診補助金もおりているのである。
いたずらに不健康を装う必要もないが、健康を過信するのも危ないのである。