吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています

妊婦加算、再開の方向で検討 「妊婦税」批判受け凍結中 その2

2019年06月01日 05時45分59秒 | 日記
 妊婦には「通常よりも丁寧な診療が必要」と報道されているが意味不明である。
 例えば高齢者の肺炎などは咳がなく熱も出ないのにレントゲン撮ったら「え~こんなひどい肺炎が」なんてこともある。またほとんど何にも症状がなく「ちょっと食べ過ぎで胃が重いですね」という糖尿病患者の心電図に急性期の結構ひどい心筋梗塞を見つけびっくりすることもある。これらは注意に注意をかさねより丁寧な診察をしないと見落とすのである。
 つまり我々は妊婦だろうが何だろうがいつも「丁寧な診療」が要求されているわけでそれは何も妊婦に限ったことではないのである。
 最初からこの妊婦加算ってのはなんだか「妊婦さんは大事にしますよ」的な政治的パフォーマンスなんだという感じがした。それならその加算分は行政が10割負担すればよかったのに中途半端に妊婦本人に請求するシステムにしたため「妊婦税」だって文句が出たのだ。
 しかもそんな文句は行政じゃなくていつだって医療機関の窓口にねじ込まれるわけである。鬱陶しいったらありゃしないっての。