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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

同じ岐阜市、久々の北部 付:私の命の相場

2022-04-05 15:42:38 | フォトエッセイ
 同じ岐阜市でも、もう少し南へ行くと木曽川という南部に住んでいる私、昨日は久々に市内の北の方へ出かけた。というのはここ2 、3年というか、特にコロナ以来、中心部の柳ヶ瀬近辺には時折でかけたものの、それより北へは行ったことがなかった。

              

 だから、昨春竣工した新しい市役所も初めて近くで見多様な有様だ。
 その後、所要を済ませ、金華橋近くの四谷公園に寄って桜を見た。満開をちょっと過ぎた位で、ちらほらと散り始めていたが長良河畔ということでまた風情がある。

          

 ちょっと遠回りになるが、そのまま西へ進んで忠節橋を久しぶりに見た。
 高校時代(もう65年前だ!)毎日この橋を渡って通学していた。いまあらためて久しぶりに見るとなんだか懐かしくて仕方がない。

          

 その高校時代、この橋の袂で告られたことがある。うぶな私はことをどう進めたらいいのかわからずにもたもたしているうちに、彼女が当時の野球部の花形選手と肩を並べて歩いているのを見かけて、私の三度めの初恋は終わった。

          

 なお、この忠節橋、鋼材の調達が難しかった第二次世界大戦後、日本で初めて架設された大規模鋼橋なのだそうである。
 完成時には、花火大会があり、まだ疎開先の大垣にいた私も、母や親戚などに連れられて観に行った。戦時中は花火大会などはなかったから、私が観た初めての大規模な花火大会だった。

          

【付録:いま死んだら喜ばれる】
 何年か前、銀行に唆され預金を生命保険に切り替えた。
 その時、それがドル建てになっていたので、「なんでそんなことをするのか」と尋ねたら、「いまはドル108円ですからそれ以上になるとその分受取額が多くなります。その折、ドルが下がっていたら、遺族の方がドルが回復するまで待っていたらいいだけです」との説明だった。
 ごちゃごちゃするのは嫌だったのでまあそれに従うことにした。
 
 ところで、最近の円安ドル高傾向、ついに1ドル125円ほどになった。従っていま死んだら、受取額は保険金1ドルについて17円のアップということになる。例えば、保険金が1万ドルなら17万円のプラスα になる。遺族に残すものが増えるということだ。

           
 
 やはり、この辺が死にどきなんだろうか。
 生まれたときが戦時中だから、世界が戦争に揺れているときに死ぬのも辻褄が合っているかもしれない。

 とはいえこれは、何でも効率や金額で換算される世の中、いまは私の命が一番高く引き取られてゆくのかなという反語的な感想にすぎない。
 そんな世の中は嫌だと思いながら生きてきたので、もちろんそんな効率は無視してしぶとく野垂れ死にするまで生き延びる所存。

 遺族には疎まれるかもしれないが、私の命、私が使い切ります。

 


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