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きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

慌てふためいた支払日

2004-11-25 | その前の会社
朝、出社するとBRさんが今日手渡す手形に、ハンコを押していた。

「sakeさん、今日の銀行からの融資は間に合わなくなったんだ。」
(え!!!)(*_*)
今日入金の工事代で手形を決済して、銀行からの融資でお金を振り込む予定だったのだ。うちもムリな融資のお願いをしているかもしれない。しかし、今日の朝になって「ダメでした」と言うなんて・・・。

だが、あの工事代さえ入れば、手形を決済してもどうにか振込みに回せるか・・何十社もある振込みを、
その工事代が入る銀行からの振込みに急遽変更。全て振込用紙を書き直すことに・・。

銀行に電話を掛ける。
「総合振込用の用紙で今日中に振り込むとしたら、は何時までにそちらに持っていけば。いいですか?」
「できるだけ早くにお願いしたいのですが・・」
「それでは、バラの振込用紙だったら、何時までに持っていけば間に合いますか?」
「午後2時です。」
「それでは、今から用紙を取りに行きます。」

銀行に振込用紙を取りに行ったのだが、この日に限って銀行側でもバラの振込用紙を切らしていたのだ。かき集めても4~50枚しか集まらない。
止むを得ず、総合振込用の用紙を受け取る。
午後1時までに記入して銀行に持ち込む事を約束する。
まだ工事代は入っていない。入金が午後になったら、振込みは全滅だ。

午前中はひたすら振込先を記入していく。あまり急いで移したら、口座番号や振込先を間違えてしまうぞ。そしたら、元も子も無しだ、いや、見直しなんてする余裕はもはや無い。間違えたら、その時は先方に「今日はこちらの手違いで本日は振り込めませんでした」と謝るしかない。もうそんな事も何も考えるな、ひたすら写していくしかない。集中しろ。

やがて、工事代が入金した事が確認される。よし、後は手形の決済と振込みだ。

その間も、集金に来る業者もやってくる。電話も鳴る。「それどころじゃねー」と言うオーラを出そうにも事務所には社長とBRさんしか居ない。電話は自分が受ける。
書き上げて集計。どこか金額を間違えていたら合わない。振込元の銀行が変わるから、振込手数料も変えないと・・・。

気がつくと12時を回っていた。さて、振込みをしよう。社内のお金では50万ほど金額が足りない。でも、あの社員のレクリエーション積立用の口座から一時借りよう。(これは今回に限らず何度もしている事だった、社長も了解済みだ)

と、思って、営業Aさんの机の引出しを開けるが、そのレクリエーション用の口座のハンコが無い。この土壇場で、肝心なハンコが無いなんて・・滅多にないことだが、きっと営業Aさんが別件で自分の三文判を持って動いているのかもしれない。
Aさんの携帯に電話。
「sakeさん、どうしたの?」
「あの口座から50万ほど下ろしたいんですが、ハンコが見つからないんですよ」
「あ。俺、今持ってるから。」
「2時までに振込みしたいんですよ~」
「え~~」
Aさんも唖然としていた。
「でも、午後イチに客と会う約束なんだよな~それが終わったらすぐ行くから、銀行で1時半頃待ち合わせしよう。」
「はい。」

その50万の振込みだけ、別の振込用紙を使う。これだけは2時に手続きすれば間に合うように。

そして銀行へ急いだ。
12時半になっていた。番号札を取るももうすぐに窓口に押しかける。
「朝、お邪魔した○○会社です。午後1時までに約束した総合振込用紙を持ってきました。」
窓口のお姉さんは覚えていて、すぐに受け取ってくれた。
「○○会社さん、
この用紙は全部会社名と振込日付が書いてありませんが・・、これで書いてください。」
そんなのは先刻承知だ。どうせ他の客を待っている時間に書けばいいとおもったのだ。それでも、どうにか振込みには間に合いそうだ、くわばらくわばら。
次々用紙に会社名と今日の日付を記載していく。

そして、無事に手続きは終わる。
あと、残るは営業Aさんがハンコを持つ1件の50万の振込みである。
週刊誌を読みながら、1時半になるのを銀行にて待つ。

しかし、こういう時に限って、時間は経たないものだ。しかも、客までどんどん居なくなる。ついに私以外の客は居なくなってしまった。銀行の待合でまっているのは番号札さえ取らない週刊誌をむさぼる女(=私)ただ一人。ちょっと恥ずかしい状況である。
こうなると、もはや週刊誌も頭に入らず、ひたすらドアからAさんが現れるのを待つ。まるでお母さんの餌を待つヒヨコのようである。

1時半3分過ぎ。まだAさんは現れない。
(もしかしたら、何かのアクシデントで来れないのでは・・)
こういう時に携帯が無いのが悔やまれる。Aさんは連絡しようにも私と連絡が取れないのでは・・・。

1時半10分過ぎ。
そうだ、会社に電話してみよう。Aさんは来れなかったら、私に伝言できるように会社に電話するはずだ。
銀行を出て、コンビニの前の公衆電話に10円玉を二個入れる。(1個だと途中で切れるのが心配だから)
「はい、○○会社です。」
「あの~sakeですけど、Aさんはそちらに居ますか?」
「あ?Aさん?さっき電話があって、これからsakeさんの所に行くって・・」
と、言っているそばからAさんが銀行に入っていく姿が見えた。

「あ~~~いたいた~」と叫ぶとガシャンと失礼ながら電話を切ってしまう。(しかし、お釣りの10円玉はしっかり出てくるのを待って受け止める、自分の自腹だから)

銀行に入ると「Aさ~~~ん」と叫ぶ。
「あぁ~ごめんね、ギリギリになっちゃって。」
「あぁ~ありがとうございます~」
そして、ハンコを受け取り、振込用紙を持ってうろうろする。それは「今まで私が週刊誌をむさぼっていたのはこの為なんですよ、仕事をサボってだてに週刊誌を読みふけっていた訳ではないんですよ」と言うリアクションも含んでいる。

朝から私の一連の行動を見ていた銀行の窓口のお姉さんは全てを理解し、「あ、それではどうぞ・・^^;」と言ってくれた。
こうして、無事に午後二時ちょっと前を持って、振込みは全て終了したのであった。さぁ、これから弁当よ~