ここんところ忙しい。
社長の現場の引渡し書類も作らねばならなかった。それから支払いの段取りもあるし、年末調整も最後の給料で還付したい。今日は休む間はない。
そう言う最中に社長から見積もりを打ってくれと頼まれた。引渡しの時に請求書も渡したいと言う。こうして仕事は溜まる時は一気に溜まる。
「それじゃ、オレは現場に行って来る」と出て行った。
居ないうちにカレンダーも見ておこうと社長の部屋に入る。吸殻がたまった灰皿を下げてバタンと戸を閉めた。そして新しい灰皿を持っていこうとしたら、なぜか社長室が開かない。
私はしばらく事の状況が理解できずに、何度も扉を開けようと努力したが、開かない。
(社長はたしかさっき出て行ったハズ・・・)
玄関に出て、靴がないことも確認した。
この事務所には私しか居ない。
何故ここの部屋が開かないんだろう。
=なぜかサムターンの鍵が掛かってしまったようだ。
そう理解するまでに5分くらい要した。
だんだん事の重大さを理解し始める。
どういうわけか分からないが、私が扉をバタンと閉めた瞬間に社長室の鍵が閉まってしまったとしか思えない。
何度も何度も開けようとトライするが、どうしようも開かない。信じたくはないが、目の前にあるドアはどうしても開かないのだ。
この部屋の鍵はどこにあるのだろうか。。。。
この時点で既に、この状況から逃げられないと悟りつつ、私は会社の人たちに電話してみた。
工事部長は電話に出ず。
Aさんは「そこのカギなんて見たことない」と言い、「窓から入れないか」と提案する。
(窓の鍵が開いてるはずがない)
秀クンに電話してみたが、「鍵?知らないなぁ社長室にでもあるんじゃないの?」と言い、事の恐ろしさに、一瞬沈黙をして、私たちは「ハハハハハ。。。」と笑うしかなかった。
いやいやいや・・・よりによってあさって引き渡しって時に、社長室の鍵が開かないとは。
こんなマヌケな展開は、私ならではであろう。私は時々こういうありえないハプニングがあるのである。(だから人生も退屈しない)
そうこうしているうちに、nanuさんと工事部長が帰ってきた。「社長室が閉まったまま開きません」と言うと、(もうこの時点で私はなすすべはなく怒られる覚悟もしていたのだが)二人は真剣に合鍵を探し始めた。
「Boss激怒するぞ。。。」
「私だってわざとやったんじゃありません。普通に閉めたら開かなくなったんですよ。」
「オレはここに鍵がついてることを知らなかったよなぁ。」
二人は机の引き出しやら、棚やらあちこち捜し始め、nanuさんはこの扉をつけた業者さんにまで電話して「ここのドアの合鍵は・・・全部うちに渡した?そうだよね。。」と話をしていた。当時ここで仕事をしていたMTさんにも電話を掛けた。「実は社長室の鍵なんだけどさぁ・・知ってる?」
しかし、合鍵の行方は分からなかった。
私はまたいけない癖が出てきた。
大の男達が自分のために労力を使ってくれると、嬉しさと不思議のあまりクスクスおかしくなってくるのだった。過去に男の人が自分のために必死で何かをしてくれると言う場面に遭遇した事がないせいだと思う。
「最悪、ドアを壊せば開くでしょうか。」
「それより鍵屋を呼んだ方が安上がりだ。」
「もう怒られる覚悟はできてますよ。」
最終的には、工事部長がいろんな工事道具を持ち出し、やっと外から開けられた。
そして、私達はまた平穏に仕事に戻った。
やがて社長が帰ってきたが、誰1人その話題に触れる事はなく、さっきまでの混乱が不思議なくらい事務所は普通に流れた。
私はこれから社長室のドアは二度と閉めない、と心に誓った。
社長の現場の引渡し書類も作らねばならなかった。それから支払いの段取りもあるし、年末調整も最後の給料で還付したい。今日は休む間はない。
そう言う最中に社長から見積もりを打ってくれと頼まれた。引渡しの時に請求書も渡したいと言う。こうして仕事は溜まる時は一気に溜まる。
「それじゃ、オレは現場に行って来る」と出て行った。
居ないうちにカレンダーも見ておこうと社長の部屋に入る。吸殻がたまった灰皿を下げてバタンと戸を閉めた。そして新しい灰皿を持っていこうとしたら、なぜか社長室が開かない。
私はしばらく事の状況が理解できずに、何度も扉を開けようと努力したが、開かない。
(社長はたしかさっき出て行ったハズ・・・)
玄関に出て、靴がないことも確認した。
この事務所には私しか居ない。
何故ここの部屋が開かないんだろう。
=なぜかサムターンの鍵が掛かってしまったようだ。
そう理解するまでに5分くらい要した。
だんだん事の重大さを理解し始める。
どういうわけか分からないが、私が扉をバタンと閉めた瞬間に社長室の鍵が閉まってしまったとしか思えない。
何度も何度も開けようとトライするが、どうしようも開かない。信じたくはないが、目の前にあるドアはどうしても開かないのだ。
この部屋の鍵はどこにあるのだろうか。。。。
この時点で既に、この状況から逃げられないと悟りつつ、私は会社の人たちに電話してみた。
工事部長は電話に出ず。
Aさんは「そこのカギなんて見たことない」と言い、「窓から入れないか」と提案する。
(窓の鍵が開いてるはずがない)
秀クンに電話してみたが、「鍵?知らないなぁ社長室にでもあるんじゃないの?」と言い、事の恐ろしさに、一瞬沈黙をして、私たちは「ハハハハハ。。。」と笑うしかなかった。
いやいやいや・・・よりによってあさって引き渡しって時に、社長室の鍵が開かないとは。
こんなマヌケな展開は、私ならではであろう。私は時々こういうありえないハプニングがあるのである。(だから人生も退屈しない)
そうこうしているうちに、nanuさんと工事部長が帰ってきた。「社長室が閉まったまま開きません」と言うと、(もうこの時点で私はなすすべはなく怒られる覚悟もしていたのだが)二人は真剣に合鍵を探し始めた。
「Boss激怒するぞ。。。」
「私だってわざとやったんじゃありません。普通に閉めたら開かなくなったんですよ。」
「オレはここに鍵がついてることを知らなかったよなぁ。」
二人は机の引き出しやら、棚やらあちこち捜し始め、nanuさんはこの扉をつけた業者さんにまで電話して「ここのドアの合鍵は・・・全部うちに渡した?そうだよね。。」と話をしていた。当時ここで仕事をしていたMTさんにも電話を掛けた。「実は社長室の鍵なんだけどさぁ・・知ってる?」
しかし、合鍵の行方は分からなかった。
私はまたいけない癖が出てきた。
大の男達が自分のために労力を使ってくれると、嬉しさと不思議のあまりクスクスおかしくなってくるのだった。過去に男の人が自分のために必死で何かをしてくれると言う場面に遭遇した事がないせいだと思う。
「最悪、ドアを壊せば開くでしょうか。」
「それより鍵屋を呼んだ方が安上がりだ。」
「もう怒られる覚悟はできてますよ。」
最終的には、工事部長がいろんな工事道具を持ち出し、やっと外から開けられた。
そして、私達はまた平穏に仕事に戻った。
やがて社長が帰ってきたが、誰1人その話題に触れる事はなく、さっきまでの混乱が不思議なくらい事務所は普通に流れた。
私はこれから社長室のドアは二度と閉めない、と心に誓った。