熊本市横手町の禅定寺にある上田久兵衛顕彰費の建設に当っては、川尻の皆様の大変な熱意と貴重な浄財の寄付があったことを聞き及んでいる。
血を引く人間として深く感謝申し上げる。その名簿が残されていることは承知していたのだが、今般故鈴木喬先生が残された上田久兵衛にかかわる資料を整理していたところ10冊に及ぶ寄付をされた方々の名簿が見つかった。
写真のものは77頁に及び、建設旨趣(ママ)書が閉じこまれ寄付者とその金額がしるされているが、その他9冊は6~10頁ほどで名前と金額の記載のみである。その金額の多寡はまちまちであるが、先に記したように川尻の町の方々のまさに心から出た浄財であることが判る。
一銭五厘、三銭と云った数字が多く見られるし、時には一円、一円五十銭といった高額者も居られる。五円というのが最高の金額のようである。
この時期の貨幣価値がよくわからないが、米価などから比較すると現在は8,000倍ほどになっている・・・・
鈴木先生のご遺族のご了解を得て、川尻の皆様にご覧いただけるよう何らかの手立てをしようと考えている。