先の日曜日、故鈴木喬先生のお宅をお訪ねした。上田久兵衛についての遺稿があるということをお聞きし、その原稿を拝見したいとの想いからである。
お邪魔をすると久兵衛に関するダンボール二箱の関係資料が残されていた。遺稿もこの中にあるものと思われるが、資料の袋が膨大でお借りすることは出来ないかをお願いしたところ快諾をいただいた。まずは一箱をお借りしてきた。二日ほどをかけて全部取り出し、内容目録を作成する。資料はすべて東大史料編纂所に入ってしまっていて、いろいろなコピーはそれ以前にコピーされたものであるが、ほとんどのものが鈴木先生の下に届けられていた。私が初見のものが多く見られる。また私が読み下しにチャレンジして音を上げた資料も、東大史料編纂所では読み下しが成されておりこれらのコピー資料も届けられていた。いまや熊本に於ける久兵衛の資料のほとんどは先生のお宅にある。
あと一つのダンボール箱が残されているのだが、こちらに原稿が入っているのだろうか。早々にお借りして又内容のチェックをしなければ成らない。
先生はお亡くなりになるまで、刊行についてお考えであったらしい。何とか実現して先生のご恩に報いたいと考えている。