数え日の欠かしもならぬ義理ひとつ 富安風生
数え日とは、年末の日数が一日/\少なくなっていく様をいう言葉だが、中々良い言葉だ。歳の暮ともなると、どうしても済ませておかなければならない事が一つや二つはある。
風生先生はこの義理を済ませるのに、あまり気の乗らぬご様子だが「やらずばなるまい」とお出かけなのだろう。
義理とは「 物事の正しい筋道」なのだそうだが、それ故に欠くことは許されない。
虚礼廃止と言われながら久しいが、やることはやらねば年も改まらない。特に齢を重ねると厄介この上なく、風生先生のお気持ちがよく理解できる。
あんなこんないっていると、またたく間に日が過ぎて行きあたふたとしなければならないから、年賀状なども準備しなければならないのだが郵便局に出かけるのさえ億劫である。
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数え日に喪中ハガキの二つ三つ 津々