福本日南著「栗山大膳」 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/950901
黒田官兵衛関係の本として、萩野忠行氏著「黒田官兵衛(如水)妹妙圓大姉」を読んだ。その娘は黒田八虎といわれた井上之房の嫡子・右近一利に嫁いだが右近は元和元年に病死した。その子主馬正友は黒田騒動で有名な栗山大膳の娘を妻に迎えているが、寛永九年黒田藩を除籍されている。その後豊前小笠原藩に仕えたという。黒田藩井上家はこれで途絶えることに成るが、之房の嫡男・庸名は長政の娘・菊姫を迎えこちらは徳川家の旗本(6,000石)と成った。
黒田騒動の事は綿考輯録にも加藤家改易騒動とならんで詳しく登場している。
その概略は承知しているし、森鴎外の「栗山大膳」も読んでみたりしている。
この井上之房と栗山大膳は遠戚でありながら、この事件では対極の立場で対峙している。凡庸(暗愚?)な主君に仕えての二人の苦労が偲ばれる。
いろいろ調べていたら、福本日南も「栗山大膳」を書いていることに気づき、これを近代デジタルライブラリーで読んでいる。
大河ドラマの予習のつもりだが、いろいろ大変ではある。
ちなみに朝倉市のサイトでは「黒田52万石を救った 栗山大膳」と、まるで正義の味方の如く取り扱われているのも面白い。