津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■二百十日

2015-09-01 10:04:22 | 徒然

                            

 二百十日とか二百二十日とかいう言葉は最近では死語状態に思える。昔は本当にこの時期には台風が多かったように感じる。
熊本も先の15号台風の上陸が10数年ぶりと云う。
熊本城内の木々が随分被害をこうむったらしいが、わが住まいするアパートの敷地内にあった桜の老木が折れたらしく、二日がかりで根元から切り倒せれてしまった。
来年は見られないと思うと残念この上なく、親しい友人を失ったような気がする。

数日前本当に久しぶりに、夏目漱石の小説「二百十日」を読んだ。
ビールを飲みたいという主人公に対しての宿の女中さんの「ビールはござりまっせん」 に、「何だか日本の領地でないような気がする。情なさけない所だ」と応じる主人公・・・・、「ビールはござりませんばってん、恵比寿ならござります」と返す女中の言葉、豊かな会話が面白い。
阿蘇山の描写もいかにも二百十日と云った季節感を伺わせている。

                            行けど萩行けど薄の原広し  漱石


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