萩花忌といっても何方も御存じではない。私が高祖父上田久兵衛が斬首された今日九月三十日を、ひそかにそう呼んでいるだけの事である。
久兵衛が妻を偲んで読んだ句に
秋風のたよりに聞けば 古里は 萩が花妻いま盛りなり
があり、ここから「萩花忌」と名付けた。
今年で138年経過する。今日の熊本は、久兵衛さんの悔し涙かしょぼしょぼと雨が降っている。
二年後の140年忌にはなにかそれなりの行動をしようと考えてきたが、ある事をきっかけに今後は表立ったことはやめようと思っている。
我家の仏壇に線香をあげて報告をした。なんとか萩の花をお供ええしたいと思ったが、手に入れる事ができなかった。
150年忌あたりであちらでご挨拶なんてことに成るかもしれない。