津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■常用字解

2015-09-27 16:39:08 | 書籍・読書

       先の史談会で書家・柏原伸一先生の講話をいただいた際、白川静先生の事蹟に度々触れられた。
       その折白川先生の御著である「常用字解」を座右にされるとよいでしょうとお教えいただいた。
       文字の成りたちに関する白川先生の著作は沢山あるが、どれも大変面白く興味が尽きない。

   常用字解
 
   平凡社

出版社からのコメント

白川先生が常用漢字を“やさしく”解説
93歳(2006年死去)の漢字博士が多くの読者に向けて書き下ろした、すぐに引けて、基本から学べて、よくわかるいつでも使える漢字の字典。

内容(「BOOK」データベースより)

『字統』『字通』の著者が常用漢字に絞って、そのもとの形から漢字の成り立ちを立証し、字形と意味との関係もやさしく正確に解説。よく使用される用例もあげて書き下ろした漢字の入門字典。見出し文字総数は1946字とその旧字形798字の2744文字を収録。配列は字音の五十音順で同じ音の字は総画数順、巻末に音訓索引が付く。

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■苦労の女文字

2015-09-27 07:40:49 | 徒然

 現在M家文書に珍しい女性の文書四点を見つけて読んでみようと取り掛かったが、女性特有の筆使いに早々にギブアップ気味である。
一点は忠興の養女・源立院(おさん)が加来宇左衛門に宛てた書状である。
残りの三点はその「おさん」に宛てた、深尾長兵衛の妻の書状である。
添付の史料はその文書の宛名部分のみをご紹介している。

                 おさん様ニ而         ふかを長兵衛
                   おかの殿御ひろう           内 

三通共に相当の長文であり、後者には「からしや」などという書き込みも見え、忠興公に関する記録文書ではないかと考えられる。
三部に亘っているのかもしれない。おさん(源立院)が加来宇左衛門に宛てた書状も、かなりの長文である。

おさんは加来佐左衛門の娘であるが、伯母である忠興の側室・立法院(佐左衛門姉いせ)の手により養育され、三齋の養女となった。
のちに宇土細川家二代有孝室となる。宛名の宇左衛門は一族の人物であろうが特定ができないでいる。

深尾長兵衛は、三齋晩年の艶聞の跡始末を仰せつかっている。 詳細は系図に登場しない姫様達に書いたのでご覧いただきたいと思うが、三齋が娘を託したような人物であるから、よほどの信頼を寄せられていた人物であろう。
その長兵衛の妻が、三齋の養女であり有孝室であるおさん(源立院)に対し、三齋の若いころからの事について書き残した文書ではないかと考えられる。

とにかく女文字なので読むのに一苦労する。このような貴重な資料なのでどこかで解読が為されているのではないかとも思われる。
先ずは宇土市の教育委員会あたりに御聞きするのが一番かもしれない。しかし大変興味深い史料であることは間違いない。 

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