熊本城・須戸口門を右手に坪井川越に見た旧市役所庁舎だが、これは、押し入れ整理中開かずの段ボールから出てきた「都市住宅7406」掲載の写真である。
こうして改めて見ると懐かしく又風情ある建物だと感じさせる。
さてこの写真が掲載されていた雑誌「都市住宅」は、私が20数年間毎月購入していた建築関係の月刊誌4冊の中で、唯一棄てずにとっておいたものである。
それはこの74年06月号で「発掘文化都市熊本」特集されていたものだからである。
41年前のものだから建築関係者でも余りお持ちになっていないのではないかと自負している。
当時熊本にあったいわゆる「洋館建築」が特集されている。
当時熊本大学工学部建築学科助教授の木島安史氏(熊大教授→千葉大教授・故人)や、武蔵野美大講師の長谷川尭氏(現・同大名誉教授、建築史家、評論家)などが調査などに関わられた結果、特集発刊されて当時は大いに評判になったものである。
懐かしいこの本のページをめくる時、今回の熊本地震でこれらの建物は生きながらえているのだろうかという想いが頭をよぎった。