細川家肥後入国直後の寛永拾年二月五日付けの初の法度書といわれるものである。
覚
一、申聞せ可然於有之ハ 不残心底不計機嫌
口上ニ而も書付ニ而も可申上事
一、陣普請之儀不断心ニかけ 自然之時無滞様ニ
可申付 不及分別事於有之ハ 節々可申聞事
一、家中之面々其身分際ニ過たる作法仕者
有之ハ心を付可い戒事
一、侍共下々ニ至迄覚悟能もの見届聞届
無依怙可申上事
一、其身無如在事を 如在有様ニ聞入事 間々
可在之候 慥聞届無贔負(屓)偏頗可申聞事
一、國中ゟ一切音信不請様ニ心得可申事
一、与頭其外役人等申付ノ趣 むハさるやうニ
心得それ/\の頭立候様ニ可仕事 付り他國
之出入可令覚悟事
以上
寛永拾年二月五日