津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

赤穂義士切腹之図(二)

2013-01-26 09:07:13 | 史料

 切腹の場に臨んだ右田才助が描いたとされる「切腹之図」である。
説明によると「右田才助(御奉行所物書)ひそかにその場の全体を視、上検使より下卒徒の吏に至るまで排列(ママ)階級を混ぜず審らかに警衛諸士の多少を弁別し、およそ目に触れる所の者し悉くこれを暗記し、事終わるに及び憤慨の志を発し、直に真を写し・・・・・」とある。
先の「白金邸」の平面図と比べていただくと、役者之御間と書院との関係も確かなものであり、まさに間違いない配置である。上検使の位置を見ると書院のはずれ近くであり、これは切腹の場が能舞台があるためにその位置が制約されていることがわかる。

この絵図では内蔵助はすでに切腹を終わり戸板に乗せられて運び出されている(中央下)。切腹の場所には吉田忠左衛門がすでに控えている。正面には屏風が置かれているが、切腹の時には移動するのだろうか。なるほどと思わせる臨場感あふれる絵図となっている。もっと鮮明なものをみてみたいのだが、この絵図をもとにしたものが「赤穂義士纂書」(赤穂義士資料大成, 第 2 巻)に附図として載せられているらしい。熊本県立図書館はこれを所蔵していない。悲しい・・・・・・ 

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