「ヘリパッドいらない」住民の会/沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの主催による「沖縄・高江へのヘリパッド建設反対!緊急集会」に参加してきた(2010/1/21、全水道会館)。それほど狭くもない部屋に参加者がぎっしり。100人弱は集まっていたのではないだろうか。このような集会の参加者の年齢層は概して高いが、今回は若い人たちもかなり多かった。一坪反戦地主会のYさんには、「何気なくやって来たみたいだ」と笑われてしまった。
今回の主旨は、沖縄やんばるの森、高江の米軍ヘリパット建設強行に反対して座り込みを続けている人々に対して、沖縄防衛局が那覇地裁に対して「通行妨害禁止の仮処分命令の申し立て」を行ったことに起因する。要は、権力による暴力に抗して住民として・市民として反対する人々(無造作に15人が指定された)に、邪魔だからどけと命令してくれ、と、司法を利用しようとしたわけである。もちろんこれは、三権分立の精神からは対極のところにある。
地裁の判決(2009年12月)は、ほとんど却下、但し2人については仮処分の命令を下すものであった。「仮処分」であるから、2月1日までに沖縄防衛局が提訴しない場合には、「仮処分」は取り消される。
高江で四方山話をしてくれた人も、「生活の柄」を歌ってくれた人も、カフェでピザを作ってくれた人も。
高江住民の5人が、それぞれ短く主張した。住民の当然の権利として反対しているにも関わらず工事を強行されたことに関して、あまりにも理不尽だという怒りである。一方、政権交代後、明らかに対応が変わってきたという。集会の前にも、防衛副大臣に会い、法務大臣に書類を渡している。防衛副大臣は、高江のこの方々が「非常に暴力的」だと周囲から吹き込まれていたらしい。実際には、非暴力を原則としている。
瑞慶覧チョービン・衆議院議員(民主党)、保坂展人・元衆議院議員(社民党)
会場には、瑞慶覧チョービン・衆議院議員(民主党)、保坂展人・元衆議院議員(社民党)、山内末子・沖縄県議会議員(民主党)が姿を見せた。
瑞慶覧・衆院議員は、旧政権から受け継いだ負の遺産を解消し、政権交代が起きて本当によかったなと思える社会をつくりたいと述べた。
保坂・元衆院議員は、普天間の移設先がどこかではなく、「何が移るのか」を問うていきたいのだと述べた。つまり、オスプレイの配置を隠してきたことなどを開示してもらうことを求めていくとした。重要な視点としては、辺野古も高江のある北部訓練場もすべてパッケージだから、EIAも全てを対象とすべきだという考え方があった。
また赤嶺政賢・衆議院議員(共産党)は、翌日の予算委員会準備のため出席できないとしながらも、権力の住民に対する暴挙を許せないというメッセージを寄せた。
その後、沖縄平和運動センター、沖縄県統一連、平和市民連絡会、日本平和委員会などによるスピーチがあった。
沖縄平和運動センターの山城事務局長は、住民2人に対する仮処分判決として「自らまたはその意を通じた第三者をして妨害してはならない」という文言に反応した。「意を通じた」とは何か。たとえばこの国家暴力に疑問を感じて私やあなたが高江のゲートに足を運んだとしたら、私やあなたはその「第三者」となるのか、ということである。なるほど、巧妙で高圧的な、双方向ではなく一方向的な支配装置はあちこちに姿を見せている。
●高江
○ヘリパッドいらない東京集会
○高江・辺野古訪問記(1) 高江
○今こそ沖縄の基地強化をとめよう!11・28集会(1)
○今こそ沖縄の基地強化をとめよう!11・28集会(2)
○ゆんたく高江、『ゆんたんざ沖縄』
○沖縄県東村・高江の猫小
○東村高江のことを考えていよう