US FREE 『Fish Stories』(Fresh Sound、2006年)を聴く。
Bill McHenry (ts)
Henry Grimes (b, vn)
Andrew Cyrille (ds)
ヘンリー・グライムスとアンドリュー・シリルに、ビル・マッケンリーががっちりと組んだ演奏。なぜこのような凄いトリオの録音が、今年まで眠っていたのか。キース・ジャレットの曲「Shades of Jazz」なんて3人が有機的に噛みあっていて嬉しい。
オーソドックスに攻めるマッケンリーは、まったく奇を衒ったところがないのだが、やはりこのようなガチンコ勝負のセッションを聴くといいなと思う。
しかし、相手はレジェンドふたりであり分が悪い。シリルのドラムスは泣けてしまうほどキレキレなのだ(今年、ヴィレッジ・ヴァンガードでマッケンリーと組んでの演奏を観たとき、その達人ぶりに心の底から惚れ惚れしてしまった)。そして、岩のような重さと妖しさとをあわせもつようなグライムスのベース。最後のエリントン曲「Come Sunday」はヴァイオリン・ソロであり、その揺れ動く音色にこちらも揺れる。
ヘンリー・グライムス(2007年) Leica M3、Elmarit 90mm(初代Mマウント)、TMAX400(+2)、フォルテ・ポリウォームトーンプラスRC、2号フィルタ使用
●参照
ビル・マッケンリー+アンドリュー・シリル@Village Vanguard
ビル・マッケンリー『Ghosts of the Sun』
アンドリュー・シリル『Duology』
アンドリュー・シリル+グレッグ・オズビー『Low Blue Flame』
ビリー・バング+サン・ラ『A Tribute to Stuff Smith』(シリル参加)
「KAIBUTSU LIVEs!」をエルマリート90mmで撮る(グライムス参加)