諸河久と言えば鉄道写真の大御所である。大御所ではあるが、キヤノンギャラリーでの開催には少し違和感を覚えながら会場に入った。
ごく一部を除き、本展に登場する電車はいわゆる「チンチン電車」であり、最近の低床だの連接だのインバーターだのってのはお呼びでない。何故なら本展の大半は昭和40年代に撮り貯められた作品群からの抜粋だから。ということで、オールド市電ファンには超お勧め展です(^^)。
「鉄道写真」と言うくくりで捉えて当ギャラリーでの開催に違和感を感じたのだが、見ていてなるほどと思った。展示されている作品は総て、走っているその町のランドマークと共に写されており、単なる車両の形式写真や事業者の紹介写真ではないのだ。例えば東京なら銀座四丁目や東京タワー、函館なら坂、札幌は市電ならぬ市気動車(一部ディーゼルカーが走っていた!)とか。路面電車を中心
に、建物や、周囲のクルマ(いすゞベレルのタクシーとか!)で場所と時代も撮っている。看板で時代が分かる。本展ではそういう見方をすべきではないか。
当日は諸河さんがいらっしゃったので、むかし鉄道雑誌に載った作品で印象に残る1枚があるんですと申し上げたら、あぁアレかなぁと傍らの作品集をめくって…そう、これ、これです!宇都宮機関区のEF57(通称カブトムシ)が雪を少し積んだ東北からの上り旧客急行を曳き、快晴の東北本線を走るサイドビューの写真。撮影は1975年正月明け早々だった。発表直後に見たと思うのだけど、まさか35年以上経って撮影者とそんな話ができるとは思わず、ちょっと感激して帰宅しました。
2012年7月12日 品川・キヤノンギャラリーSにて
ごく一部を除き、本展に登場する電車はいわゆる「チンチン電車」であり、最近の低床だの連接だのインバーターだのってのはお呼びでない。何故なら本展の大半は昭和40年代に撮り貯められた作品群からの抜粋だから。ということで、オールド市電ファンには超お勧め展です(^^)。
「鉄道写真」と言うくくりで捉えて当ギャラリーでの開催に違和感を感じたのだが、見ていてなるほどと思った。展示されている作品は総て、走っているその町のランドマークと共に写されており、単なる車両の形式写真や事業者の紹介写真ではないのだ。例えば東京なら銀座四丁目や東京タワー、函館なら坂、札幌は市電ならぬ市気動車(一部ディーゼルカーが走っていた!)とか。路面電車を中心
に、建物や、周囲のクルマ(いすゞベレルのタクシーとか!)で場所と時代も撮っている。看板で時代が分かる。本展ではそういう見方をすべきではないか。
当日は諸河さんがいらっしゃったので、むかし鉄道雑誌に載った作品で印象に残る1枚があるんですと申し上げたら、あぁアレかなぁと傍らの作品集をめくって…そう、これ、これです!宇都宮機関区のEF57(通称カブトムシ)が雪を少し積んだ東北からの上り旧客急行を曳き、快晴の東北本線を走るサイドビューの写真。撮影は1975年正月明け早々だった。発表直後に見たと思うのだけど、まさか35年以上経って撮影者とそんな話ができるとは思わず、ちょっと感激して帰宅しました。
2012年7月12日 品川・キヤノンギャラリーSにて