【本】青木冨貴子著 「アメリアを探せ(増補改訂版)」(文春文庫)

　日本ではさほど知られていないが、アメリカでは本当に有名な女性パイロットの草分け、アメリア・イヤハート。以前、映画を観たこともある。彼女に関する本が図書館で目に留まり、借りてきた。

　本書の大半は、彼女(と航空士)の失踪前後の模様と、その後の各国各界の反応。墜落説、不時着説、さらに日本軍虜囚説ついでに処刑説も！何しろ確たる「証拠物件」が発見されていないのだから、いかような話にも出来うる…ものなのかなぁ？まぁ今と違って諸々の記録が曖昧だから。

　本書は、新たな説を展開しているわけではなく、これまでに現れた様々な説を著者なりに整理し検証したもの。75年にわたる「騒動」のダイジェスト版を見るようで実に興味深く読んだ。そもそもこの「ラスト・フライト」に関する謎は大きく２つあって、１つは当然、彼女達はどこに消えたのかと言うこと。そしてもう１つは、彼女達はどうしてそういう計画を立てた(変更した)のかと言うこと。個人的にはルーズベルト大統領みずからの依頼による偵察飛行説を支持したい。

　…と読んでるそばからこんなニュースが。
「伝説の女性飛行士イアハート、機体の一部を発見か 調査チーム」
　　http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120822-00000019-jij_afp-int
"Pieces of Amelia Earhart's Plane Located?"
　　http://news.discovery.com/history/amelia-earhart-plane-located-120817.html

　2012年8月23日　通勤電車車中にて読了