「複合汚染」で有名な有吉女史がこのような本を著していたとは知らなんだ、偶然の出会いに感謝@図書館。
北海道の利尻・礼文に始まり沖縄の与那国・波照間まで、日本の外側の島ばかりを巡り歩いた記録。事前に訪問先に関するかなりの文献を読み、予備知識をしっかり蓄え地元で訊くべき質問を準備しておくのはさすがであり、本書は旅行記ではなくフィールドスタディ録と言えよう。
その一方で、ちょっとした感想や現地での行動録にちょっと可愛げのあるオバチャマが見えたり、同時にものの見方や捉え方に何となく底意地の悪さや知識不足を感じたりもする。
特筆すべきは北方領土、尖閣諸島、竹島そのいずれの節もあり、いずれも過去の島民や当時を知る人にインタビューしている点。30年以上も前に書かれた時点で既に、昨今の領土問題や資源ナショナリズムに関する記述がある。不幸にして的中した慧眼に感服すると同時に、政府外交担当は一体なにをやってきたのかと怒りを禁じえない。
いま女史の後を継げる女流には誰がいるか。その後の各島の様子を改めて取材し、「新・」として纏めてくれたらと思った。
2013年5月24日 通勤電車車中にて読了
北海道の利尻・礼文に始まり沖縄の与那国・波照間まで、日本の外側の島ばかりを巡り歩いた記録。事前に訪問先に関するかなりの文献を読み、予備知識をしっかり蓄え地元で訊くべき質問を準備しておくのはさすがであり、本書は旅行記ではなくフィールドスタディ録と言えよう。
その一方で、ちょっとした感想や現地での行動録にちょっと可愛げのあるオバチャマが見えたり、同時にものの見方や捉え方に何となく底意地の悪さや知識不足を感じたりもする。
特筆すべきは北方領土、尖閣諸島、竹島そのいずれの節もあり、いずれも過去の島民や当時を知る人にインタビューしている点。30年以上も前に書かれた時点で既に、昨今の領土問題や資源ナショナリズムに関する記述がある。不幸にして的中した慧眼に感服すると同時に、政府外交担当は一体なにをやってきたのかと怒りを禁じえない。
いま女史の後を継げる女流には誰がいるか。その後の各島の様子を改めて取材し、「新・」として纏めてくれたらと思った。
2013年5月24日 通勤電車車中にて読了