【映画】ルパン三世

　「るろうに剣心」でも書いたが、アニメの実写版は難しい。特に長きに渡り連載され、国民(大げさか)の間にキャラクター像が定着している作品ほど。その点で「サザエさん」並みに無謀ではないかと思える実写化に挑んだのが本作。

　ストーリーはお馴染みルパン三世が泥棒仲間の次元大介・石川五右衛門らと、宿敵・銭形警部と「熱戦」を繰り広げる以降の展開の契機とも言える「出会い編」。主人公・ルパン三世には小栗旬、銭形警部は浅野忠信、そして永遠のセクシーアイドル(笑)・峰不二子には黒木メイサ。

　やっぱり難しかったんだろうなって思う。「ルパン」の面白さは奇想天外な盗みの術と、ちょっとエッチな不～二子ちゃんとの絡み、そして銭形警部とのドタバタの三点の合わせ技にあると思うのだが、映画ではそれらを超越しちゃったドンパチが多すぎる。西部警察じゃないんだから、まったくもう…個々の俳優の苦労や努力も想像に難くない。だけど、なんか全体にスマートじゃない。「ルパン」ってもっと飄々としてスマートな印象なんだよ。細かい感想は省略。

　ところで映画の上映前には盗撮と違法ダウンロードに対する警告ビデオが上映されるのが常だが、本作の前に上映されたのはそれも「ルパン三世」特別版、小栗旬が出てるんだぜぇ、カネかけたな～。

　2014年9月10日　川崎・チネチッタにて