ベルリンへの零戦空輸、開戦前夜の諜報戦と描かれてきた「第二次大戦三部作」の最終作、上下二巻でしかも各々が厚い。舞台は再びヨーロッパへ、無頼の日本人を中心に、今度は敗戦目前の諜報戦を描く。
過去二作にも増して登場人物が皆、特異な経歴を持つ。一般的な日本社会からのはみ出し者と言っても良い。そういう人物だからこそ見えるもの、出来ることがある。著者は、戦争を舞台として実はこうした人物の存在とその価値を描きたかったのではないか。そういう人間たちの持つ「日本」への複雑な思い、国家とは何かと言うことを。
長編ではあったが飽きず最後まで読めた。著者の違うシリーズを読みたいような、読んで失望したくないような、複雑な気持ち。
2014年9月某日 通勤電車にて読了
過去二作にも増して登場人物が皆、特異な経歴を持つ。一般的な日本社会からのはみ出し者と言っても良い。そういう人物だからこそ見えるもの、出来ることがある。著者は、戦争を舞台として実はこうした人物の存在とその価値を描きたかったのではないか。そういう人間たちの持つ「日本」への複雑な思い、国家とは何かと言うことを。
長編ではあったが飽きず最後まで読めた。著者の違うシリーズを読みたいような、読んで失望したくないような、複雑な気持ち。
2014年9月某日 通勤電車にて読了