日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
お気軽にコメント下さい。

【本】北 杜夫著 「さびしい姫君」(新潮社)

2018-09-21 20:58:04 | 本・映画・展覧会
 関西を中心に甚大な被害をもたらした台風21号が消えたと思ったら北海道で最大震度7!の大地震。これ、少しズレて札幌よりだったらもっと酷いことになっていたよね?ましてや首都圏だったら…?改めて、災害備蓄用品の確認をしようと思いました。

 そんな今日は未明の咳込みが酷く起きたら声が出ない状況だったので会社は休み、ひたすら静養して読書、おかげで二作目に続き三作目も開くことができた。

 物語は一作目「王様」、二作目「乞食」に続く。新たに物語られるは3歳で王様と結婚させられ6歳で離婚させられたロータ姫、と同時に過去二作の登場人物の話も進み、複数の場所で同時進行する物語が最後にまとまり大団円(ハッピーエンド)になる。めでたしめでたし。

 マンネリにならぬよう複数テーマの同時進行、著者もよく練ったものだ。さすがに長々しつこい記述をしていては紙数がいくらあっても足りないと判っているのか、実に普通の書きぶりで著者らしさはところどころに顔をのぞかせる程度。あとがきでは最後にツマラナイ作品になってしまったなどと書いていたが。

 さて三部作を通して、著者は「こどもも大人も読める童話」として何を書きたかったのだろうか。こどもには大人には気をつけろという戒め?それじゃ夢が無さ過ぎる。冒険譚と言うにはシビアすぎる。大人には?旨い話には気をつけろ、世の中には人知外のものもある、最後に愛は勝つ!?説教くささは全くないだけに、大事なことは自分で考え探し出せとのメッセージなのかもしれない。

 2018年9月6日 自宅にて読了
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【本】北 杜夫著 「さびしい乞食」(新潮社)

2018-09-21 06:44:40 | 本・映画・展覧会
 「さびしい」シリーズは三部作で、三作とも親にプレゼントされた。引っ張り出して読んでいるが、少なくとも読むのは30年以上ぶりだと思う。

 本作は「王様」に続く二作目。物語は前作登場の王様のその後で、新たな場所で新たな登場人物を加えて展開する。そう、王様は乞食になってしまった!一作目の呆れてしまう前書きはマシになり、本文にも表現のクドさがなくなった。さすがに読者から非難殺到だったのか。それとも単に著者の精神状態が少し落ち着いていたのか。

 二作目だからか、前回ほど違和感を覚えることなくあっさり読み終えることができた。

 2018年9月6日 自宅にて読了
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする