日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
お気軽にコメント下さい。

【本】井出留美著 「食糧危機」(PHP新書)

2021-08-13 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 フードロス問題の第一人者である著者の、食糧自給率観点をメインとした書。フードロスが食材や料理の廃棄と、食糧の「出口」部分で発生する問題に対し、自給率は産地から日本市場に至る「入口」部分の問題なので、対照的な部分と言える。いずれにしろ食糧を扱っていると言うことで、著者の中では一貫性があるのだろう。

 ただ、読んでフードロス問題ほど明瞭な分析、鋭い指摘があれていないように感じた。自給率に関しては、他にも様々な著作があり目新しく感じないせいだろうか。

 入口にしろ出口にしろ、問題への対処は必要だと思う。食糧は戦略物資であり、倫理的問題である以前に国力を支える根幹の部分である認識が政府・国民とも十分ではないのではないか(それこそ平和ボケだ)。ま、だからと言って無尽蔵に補助金を出すようでも困るのだけれど。

 2021年7月29日 自宅にて読了
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【本】片岡恭子著 「棄国子女-転がる石という生き方-」(春秋社)

2021-08-13 06:00:00 | 本・映画・展覧会
 日本を出て海外で暮らす(戻ってくるこないは別として)人で「なんとなく日本を出て」と言うタイプは少ないのではないか。よっぽど海外でやりたいことがあるか、よっぽど日本にいたくないか。その「よっぽど」が推進力となっているのではないか。

 母親の重度の抑圧から逃げるため日本を飛び出した著者は、世界でもとりわけ南米を中心に1年以上も過ごして帰国した。本書ではその生活の一部が綴られているが、何でこんなハードプレイばかりなんですかね。決して無知で無防備と言うタイプではなさそうなのに、強盗に遭ったり強烈な食中毒になったり、大怪我したり。やはり不幸体質ってあるんだろうか。

 東南アジアの日本人宿でのんべんだらり、の自堕落なスタイルばかりが長期バックパッカーの姿ではない。そんだけ苦労しても著者は南米が好きなんだろうか。どんだけ苦労しても日本の生活より楽しいんだろうか。まさに想像を絶する。

 読んでて不愉快になることはなかったが、トラブルを面白おかしく書いてるわけでもないので楽しむ悪趣味に走ることもなかった。こういう人もいるのだなあと驚いたと書くのが、収まりが良いか。

 2021年7月28日 自宅にて読了
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする