2001年制作、2002年公開作品のリバイバル上映。制作&公開、また今敏監督没(2010年)後25周年でもないのに、劇場が過去作品復活シリーズ週間とかやってるわけでもないのになぜ?理由は解らずまた作品も知らなかったのだが、敢えて再公開するのであれば優れた作品なのだろうと見に行った。
一世を風靡し今は隠遁生活を送るある老女優へのインタビューに成功した、元映画人で今は知さなプロダクションの社長。ボヤきの多いカメラマンを従え老女優のインタビューを始めると、場面は彼女の幼少期へ。その人生の時々を、インタビュワーとカメラマンが追ってゆくストーリー。リアルな二人が過去のさまざまな時、それも彼女の実人生ではなく彼女の演じた物語の時代に飛びしかもその時代に存在してしまうトリッキーな展開が面白い。
タイトルの「千年」は、女優が演じた作品の年代幅か。その中で、彼女が追い求め続けたもの、手の届かなかったものへの思いが強烈なラストシーンとなった。
2024年1月26日 川崎・チネチッタにて