先に日立の東原敏昭氏の著書を読んだので、今度はその二代前の社長の本を借りてみた。順序で言えば一代前の社長の本を借りるべきだったか。
日立製作所を「V字回復」に導いた立役者として知られる著者の本だが、その奮闘ぶりを記した本ではない。もちろん随所に日立での実例は出てくるので、全く無関係と言うわけでもない。そういう意味で本書は「日立の物語」ではなく、全社会人に通じると言える、仕事へのかかわり方、意識の持ち方について書かれた本と言える。と言うことは、著者は別に川村氏でなくても良いわけだが(爆)、そこは成功した経営者と言うことで、発言に重みが増すことは間違いない。
「ザ・ラストマン」とは文字通り最後の人=意思決定者。個人事業主であればファーストもラストもないのだが、意思決定の瞬間に意識する価値はあろう。そして組織においては、最上位(CEOとか会長とか)と言うだけでなく、各々の職場、もっと言えばジョブ単位でのアンカーと著者は定義する。なので、本書の対象は決してエグゼクティブ層に限らないと言うことだ。ここ重要。
本書を読んで、はたして自分が在職中このような意識を持って事にあたっていたかと問われれば、俯かざるを得ない。スミマセン。
2024年12月6日 自宅にて読了
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます