日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
お気軽にコメント下さい。

【本】石井孝幸著 「人口減少と鉄道」(朝日新書)

2019-03-06 20:48:05 | 本・映画・展覧会
 JR九州初代社長による、なかなかショッキングな内容。日韓高速船「ビートル」とか「ななつ星in九州」の成功とかを振り返ることなく、アカデミックに現在の日本の人口分布と輸送量のグラフ等によるJR各社の比較などを図示し、本島三社および三島各社の説明を理詰めで説明している。そして、そういう現状や今後の傾向から主として三島会社はどうしてゆけば良いのか、私案を提示。単なる乗りテツや撮りテツ、模型テツにはつまらない本かもしれない。

 提案のうち実現しそうなものもあるが、新幹線の南北直通論は頑固なJR東海を説得できるものかどうか…そして新幹線貨物電車はヨーロッパの実例を挙げているが、ヨーロッパでも施行はしたものの本格的な運行はされていないはずであり、特に日本の駅構造では(不可能とは言わないが)実現に資金を要しそうなハードルの高さを感じる。

 可能不可能あわせ今後も鉄道が生き残るためにはと言う観点から、興味ある向きはぜひ一読して自身も考えてみることが重要だと思った。

 2019年2月15日 通勤電車にて読了
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【本】常見藤代著 「女ノマド、一人砂漠に生きる」(集英社新書ノンフィクション)

2019-03-06 06:36:33 | 本・映画・展覧会
 砂漠の国バーレーンへ行く前に読もうと思って借りたのに読むのが間に合わず、機上から眺めたドバイの砂漠を思い出しながら本書を読んだ。

 著者はバーレーンではないが砂漠の国・サウジアラビアに通ったり住んだり、その結果うまれた特定の家族との深い付き合いから本書を著している。一時的な取材ではなく長期間の交流だからこそ引き出せる本音が随所に表れ興味深い。女同士と言う事で普通はあまり明らかにされない結婚や性に関する現地の人々の考え方などは貴重な情報かもしれない。著者は写真家でもあるので綺麗な写真もスナップも良い物が撮れていると思う。

 それでも著者は、アラブに骨を埋めることなく日本に帰ってきちゃったんだよね。どうやら離れたところから見守るスタンスらしい。それが良い事とも悪い事とも判断はつかない。

 2018年2月12日 通勤電車にて読了
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【本】磯野富士子著 「モンゴル革命」(中公新書)

2019-03-05 20:40:43 | 本・映画・展覧会
 この夏はモンゴルを訪れたいと思っているけど、国際列車の運行日程が毎年変わるため春にならないと決められない。お願いだからそれまで安い航空券残っていておくれ…と言うわけで、行けるか判らないけどモンゴルの予習開始。

 冒頭に書かれているが、モンゴル革命と聞いていつの時代の話を連想するか。著者の言う通りご他聞に漏れず自分も何となくスフバートル、チョイバルサンあたり(日本で言えば大正時代か)だと思っていたが、本書のスタートはそれより遥ずっと前、19世紀の清王朝支配下だった。

 中国とソ連と言う二大強国の狭間で翻弄される国の悲哀が本書を読むと解る気がする。中欧東欧、中米あたりもそうだが、陸続きで強大国と接していると気の休まる間が無さそうだ。日本が島国で良かったんじゃないか。

 2019年2月11日 CX543便(香港→羽田)機中にて読了
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2019年2月8~11日 【旅行】バーレーン&マカオかけあし行(2)

2019-03-05 06:23:37 | 旅行・ハイク&ウォーク
 バーレーンは一泊。昨日歩き回ったので満足して、昼にチェックアウトまでホテルステイを楽しむ。だが水着を忘れていた。タクシーで空港へ向かい、CX746便(B-LAJ:A330-300)でドバイ経由香港へ。帰りもドバイでは機内留め置き。昨日のドバイ→バーレーンのクルーチームが乗ってきて気付かれ、忙しいのねと笑われる。慌しくかつ歩き回って疲れているのか、存外よく眠れた。バーレーン→ドバイが1時間、ドバイ→香港は6時間半と行きの2/3、差がありすぎ。

 2月11日、未明に香港に到着。最短乗り継ぎなら2時間ほどで東京行きがあるが、せっかくの休日なので先月来たばかりだけど香港に寄っていく行程にした。先月はひたすら電車の乗りつぶしをしたが今月は空港から行きやすい、新しい橋を渡るバスでマカオへ行こう!入国して30分後にはもう出国していた。バスはまだ暗い橋を淡々と走る。通行車規制をしておりたまにしか他車を見ず、幻想的なシーン(写真)。橋をトンネルとを通って着いたターミナルで入境審査。香港側もマカオ側も、中国の新幹線の駅のように巨大なターミナル。

 マカオでは行った事のないタイパ島へ路線バスで向かった。と言ってもカジノには足が向かず、その辺を歩いてタイパ島の最高地点を通るトレイルを歩き、帰りは高速船で直接機場(空港)へ。バスが走り始めたせいか平日なためか、ガラ空きだった。バス80香港ドルほど、高速船270香港ドル。航路廃止も遠くないかもしれない。フェリーの都合で3時間前に着いてしまったため、有名なキャセイのファーストラウンジ「ピア」まで足を運んだ。人気も頷ける、人の少なさと雰囲気の良さと料理の旨さだった。

 最後にCX542便(B-HNF:777-300ER)で羽田へまで3時間10分、これもあっという間だった。羽田到着なので夜の到着でもラク。慌しい行程だったが訪問国を増やすことができ、新しい橋も渡れ大満足の3連休だった。日本は史上最高に?冷え込んだらしいッスね。(おわり)
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【本】水野仁輔著 「カレーライス進化論」(イースト新書Q)

2019-03-04 20:23:36 | 本・映画・展覧会
 今週は怒涛のハイペースで新書三昧…軽い内容の本ばかりだったので。本書も気軽に読める内容。空腹時に読んではイケナイし、空腹でなくても読み終わると空腹に感じる、そんな楽しい本。

 日本のカレー史、本場(と思われている)インドや、その他のカレー定着国との比較などはきちんとした史実検証に基づく記述だが堅苦しさを感じない。何事につけても凝りに凝ってオリジナルをしのぐ発展を見せてしまう日本ならではのバリエーションの紹介は興味深い。金沢カレーとかスープカレーとか。

 そう言えば金沢の「ゴーゴーカレー」がたやすく行ける場所にあるのに入ったことがない。「CoCo壱番屋」は1,2回入ったけど割高に思えてその後は行ってない。最近は友人が訪ねてくることもないので自宅でカレーを作ることもない。パック御飯+レトルトカレーに一品載せる(別に買ったメンチカツとか、茹で野菜とか)のが最近のパターンです。

 2018年2月7日 通勤電車にて読了


追記
 本書で紹介されていた「日本で」カレーをおいしくするために重要とされているプロセス。何れも「確かにそうだよなあ」と思える。
1.玉ねぎをアメ色になるまで炒める
2.ブイヨンをひく
3.長時間をかけて煮込む
4.スパイス30~40種類をブレンドする
5.カレー粉と小麦粉をオーブンで焼く
6.隠し味を駆使する
7.ひと晩、寝かせる
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2019年2月8~11日 【旅行】バーレーン&マカオかけあし行(1)

2019-03-04 06:01:33 | 旅行・ハイク&ウォーク
 キャセイパシフィック航空(CX)は好感度高いのだけど、JALのマイレージに加算できる航空券は高くて手が出ない。ところがたまたま調べた時にまあまあ安く、思わずポチってしまった。行き先は中東のバーレーン、弾丸日程である。カタール航空が諸国と揉めて飛ばなくなってしまい、CXで飛んでマイルが付くのは嬉しい。

 2月8日、会社を午後半休して夕方のCX505便(B-HNM:777-300)で香港まで4時間40分。夜中のCX745便(B-LBB:A330-300)に搭乗。JALマイレージ上級会員の特典で全区間非常口席が無料で事前指定でき少しは楽。9日の夜が明けたところでドバイに寄航、クルーは交替、乗客は機内待機。目的地バーレーンへ現地時刻の8時過ぎに着いた。家からたっぷり24時間かかっている。結構な長旅だったな。

 バーレーンは日本人で短期でもビザが必要。空港でアライバルビザが取れるのだがアラブ流に時間を掛けられるとイヤなので渡航前に[ネットで]申請、お高くなる数百円分は時間節約料。おかげでアッサリ入国し、タクシーでホテルへ。クラブラウンジでコーヒー一杯ごちそうになっている間に部屋の支度ができた。有難い。

 今回は弾丸旅行、そのままひと眠りは出来ない。ホテルで貰った地図とガイドブックのコピーを頼りに回ったのは以下の通り。
1.コーラン博物館(Beit Al Qur'an)
2.バーレーン国立博物館(Bahrain National Museum)
3.グランドモスク(Ahmad Al Fateh Mosque)
ここから街並みを見物しながら3kmほど歩いて(写真)、
4.マナーマ・スーク
5.バーレーン門(Bab Al Bahrain)

 ガッツリ観光しましたよ…庶民的な食堂はインド料理屋、夕飯のチキンビリヤニは僅か300円弱だった。ホテルに戻ったのは19時、あとは部屋でのんびり。機内で飲んだので宿では酒ぬき。

 Intercontinental Bahrain 泊
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【映画】あした世界が終わるとしても

2019-03-01 20:27:57 | 本・映画・展覧会
 何とはなしに前売券を買ってしまい、何の予備知識もなく観た。

 いま住む世界と、その住人たち一人一人すべての命がリンクしたもう一つの世界があったとしたら…?「パラレルワールド」とも少し違う設定。どちらかの世界で命が失われると、もう一つの世界に住む、リンクした人の命も同様に失われる運命がもたらす混乱をフルCGで描く長編アニメーション作品。

 ストーリーよりCGの出来について書きたい。特に導入部、人物の動きに強い違和感。なんかユラユラと動くさまは、実際に人間はそう動いているのかもしれないが「違う」と思ってしまう。アップにするとキャラクターの線が鋭ど過ぎる点も気になる。「009 RE:CYBORG」でも感じたことだ。一方で情景の細やかさには感嘆する。新宿の景色もそうだし(新海誠作品と似たテイスト)、もう一つの世界の宮殿の煌びやかさもそう。そして戦闘シーンの動きは速すぎて目が追いつかないほどのキレがありながらスパッと発色しているのはさすが。

 結論、けっこう楽しめました。そうそう、人気(らしい)シンガーソングライターあいみょんが主題歌と挿入歌までも歌っていたよ。それが誰か知らないけど(^^;

 2019年2月6日 川崎・チネチッタにて
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【本】西木正明著 「人生、お楽しみはこれからだ」(ベスト文庫)

2019-03-01 06:05:02 | 本・映画・展覧会
 角幡唯介、高野秀行と遡る早大探検部出身の作家シリーズ、今度は西木正明。ただし初期の探検でも小説でもなく割と最近書かれたエッセイ。それなら他の人でも良いじゃんと自分で思いながら読む。ちゃんと他の作品も買ってあります。読む順番が回ってきてないんです…。

 ここ暫く、親の体調不良もあって自分のリタイヤ後の人生どうなるのかなと考えることが多くなった。考えるだけで具体的な手を何も打っていないところがスバラシイのだけど。会社を辞めるまであと数年、辞めたあとの生活は?近所や友達づきあいは?本書はそんな悩めるオヤジ(オバサンも?)に生活のヒントをくれる。

 さすが元探検部と言ったらこじ付け過ぎか、著者は無理にそれまでの自分のスタイルを変えて暮らさなくて良いと説く。一人が好きな人は周囲に迎合する必要はない、無口な人が無理して近所との会話を試みる必要はないと。会社生活は終わったのだから進んで近所に溶け込む努力が必要だ論の対極にあるみたい。もちろん、それで寂しい思いをするならそれを肯定し受容することが必要と書くことを忘れない。要するにハードボイルドなのだ。

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 2019年2月6日 通勤電車にて読了
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