goo blog サービス終了のお知らせ 

【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

「深川澪通り木戸番小屋」北原亞以子

2019年03月11日 20時32分37秒 | 読書(歴史/時代)


「深川澪通り木戸番小屋」北原亞以子

江戸を舞台にした人情劇。
川沿い澪通りの初老の木戸番夫婦の元にトラブルが持ち込まれる。

P142
五十を過ぎてから、始終、軀が思うように動かなくなったら――という不安にかられるようになった。同じように軀の動かない人間でも、可愛い赤ん坊は誰でもが夢中で面倒をみるが、年寄りは、ひからびてかわいげがない上に、𠮟言も不平も言うから嫌われる。

【ネット上の紹介】
川沿い澪通りの木戸番夫婦は、人に言えない苦労の末に、深川に流れて来たと噂されている。思い通りにならない暮らしに苦しむ人々は、この二人を訪れて知恵を借り、生きる力を取りもどしてゆく。傷つきながらも、まっとうに生きようとつとめる市井の男女を、こまやかに暖かく描く、泉鏡花賞受賞の名作集