竜馬暗殺
1974年/日本
既成の価値観の転覆の失敗
総合
100点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
『大鹿村騒動記』(阪本順治監督 2011年)を観た後に、改めて『竜馬暗殺』を観てみると共通するものが見えてくる。『大鹿村騒動記』においてメインとなっていた歌舞伎は『竜馬暗殺』において「ええじゃないか」という幕末の民衆運動が担うことになり、価値観は最初から混乱している。内ゲバで殺された男は女性の着物を着ていたのであるが、坂本竜馬(原田芳雄)も中岡慎太郎(石橋蓮司)も右太(松田優作)も女装をすることで‘反体制’を具現している。中岡慎太郎は恋人であるはずの妙(桃井かおり)に求められても抱こうとしないところをみると同性愛者の可能性があり、竜馬を殺そうとしても殺せない理由は大義以前に、自分の性癖を否定するのか‘愛’を取るのか逡巡しているからであろう。右太は同性愛者ではないが、姉の幡(中川梨絵)を抱く近親相姦者として体制を脅かす。この3人の‘反体制者’たちは共同しながらも種類が違うために諍いが絶えない。
一端の武士を自認しておきながら右太は食料欲しさに丸腰の老女を斬殺し、幡は恋人である新撰組隊士の富田三郎を転落死させてしまうことで、価値観の転倒が示される。
新撰組のみならず、薩摩藩や長州藩や土佐藩さえも竜馬を恐れていた理由は、竜馬が外国人から5千丁のライフルを調達していたにも関わらず、届いたものが写真機だったように、竜馬がどのような価値観を持ち込んでくるのか全く見当がつかなかったからであり、逆に言うならば、竜馬は、同じ価値観の中で争っている限り誰が勝ったとしても今までの価値観が変わることはないと見倣していたからであろう。
しかし最終的に‘勝利’を手にするのは武士ではなく、武士たちを利用して巧妙に立ち回った‘女郎’の幡であるというラストの皮肉が効いている。冒頭で拳銃を持っている安心感から刀を持って行くことを忘れそうになった竜馬であったが、刀を握っている限り、竜馬でさえも既成の価値観から逃れることが出来なかったのであり、竜馬が所有していた拳銃は至って調子が悪かった。
亀田興、3度目の防衛=亀田大は2階級制覇ならず―WBAダブル世界戦(時事通信) - goo ニュース
とにかく驚いた。TBSの「亀田兄弟ダブル世界戦」が7時から始まるということで、どうせ
最初は「亀田兄弟のこれまでの歩み」的なヴィデオを見させられるのだろうと思い、7時半
頃にテレビをつけてみたら、何と最初の亀田興毅のバンタム級が終わっていたからである。
しかしいくら何でも対戦相手のマリオ・マシアスは弱過ぎる。バンタム級の12位など簡単に
倒せて当たり前であり、実際にたいした打ち合いも無く終わっていた。次のスーパーフライ級
の亀田大毅の試合が証明しているように、本当に強い相手と対戦すると負けてしまうから
仕方ないのかもしれないが、ランキング12位相手では白熱した試合にはならない。