MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『リアル・スティール』 90点

2011-12-25 21:16:40 | goo映画レビュー

リアル・スティール

2011年/アメリカ

ネタバレ

身体運動の復権

総合★★★★☆ 90

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 2020年、より強い刺激を求めるようになっていた人々はロボットによるボクシングに熱狂していた。元ボクサーの主人公であるチャーリー・ケントンはアンブッシュやノイジー・ボーイと呼ばれるロボットを手に入れて試合に出場するのであるが、自分自身で戦っていないためなのか、いずれもケアレスミスで負けてしまう。
 元恋人の死によって暫く一緒に暮らすことになった息子のマックスが鉄屑廃品置き場で見つけたアトムというロボットで「動物園」でメトロと呼ばれるロボットと戦い、勝利する。
 アンブッシュやノイジー・ボーイの部品を使って改良したアトムは「ワールド・ロボット・ボクシング・リーグ」の初戦でツイン・シティーズと呼ばれるロボットと対戦することになり、チャーリーの実戦経験を活かして勝利することになる。
 やがて2人はWRBのチャンピオンであるゼウスと呼ばれるロボットと対戦することになる。5ラウンド制で4ラウンドまではアトムは劣勢だったのであるが、アトムの音声受信装置が壊れたために、シャドーボクシングモードに切り換えて、場外のチャーリーの動きに合わせて戦うことでアトムは一転して優勢になる。しかし総合の判定の結果、アトムは敗れてしまうのであるが、観客の絶大な支持によってアトムは‘みんなのチャンピオン’として名を馳せることになる。
 このように簡単にストーリーの流れを見ていくと、元ボクサーであったチャーリーが試合をロボットに任せっきりであった時は勝てなかったのであるが、アトムにボクシングの手ほどきをするようになり、最後はアトムを介して自ら戦うことでチャンピオンを追い詰めるまでに至る。それはマックスも同様で、最初はPCゲームを通してでしか知らなかったロボットを、自ら掘り出して一緒にダンスをすることで‘共感’出来るまでになり、アトムという‘接点’でチャーリーとマックスはお互いを理解し合えるようになる。
 ところでラストシーンでマックスが父親のチャーリーに言った「大丈夫、秘密は守るよ」という謎めいたセリフについてである。その秘密とは、「実はマックスはチャーリーの実子ではない」という考えもあるが、試合直後にそのような話になることは考えにくく、彼女に子供が出来たから逃げ出したという言及もあるために無理がある。だからここの秘密とは、実はアトムには‘意志’があるということだと思われる。マックスは早々にアトムが自分に言っていることを理解していることが分かっており、そのことを秘密にしようと約束している。シャドーボクシングモードでアトムはマックスにダンスを習っているが、既に所々‘鏡合わせ’のようになっていないところがあり、恐らくチャーリーは5ラウンド辺りでアトムに‘意志’があることに気が付いたのだと思う。そもそもアトムという名前も手塚治虫の鉄腕アトムから取られているのであろうから、‘感情を持つロボット’の暗喩として命名されたと捉えることは不自然ではない。ゼウスとの試合直後に‘みんなのチャンピオン’となったアトムのために、2人の秘密にしようと口を合わせることで、あくまでもロボット同士の戦いということにしたのだと考えられる。ここのシーンやマックスがアトムを掘り出すシーンなど演出に甘いところも見受けられるが、身体運動を復権させるための様々な試みが面白く描かれていると思う。


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ポンコツの末路

2011-12-25 00:08:38 | Weblog

八ツ場建設再開を決定 首相と確執、前原氏一人芝居(産経新聞) - goo ニュース
八ツ場ダム工事再開 メンツ丸潰れ、前原氏苦難 また「言うだけ番長」進退も(産経新聞) - goo ニュース

 以前から前原誠司のポンコツぶりは指摘していた通りであるが、それでもさすがに今回の

八ツ場ダムの建設再開は絶対に阻止すると思っていた。そもそも建設中止を決めたのは

国土交通相だった前原本人であり、現在は民主党の政調会長の職につき、前原誠司の

了承が無ければ法案、予算、条約の国会提出は出来ないことになっているはずで、

前原は23日の政府・民主三役会議で、「党として承服できない。国交省予算の閣議決定は

認められない」と言ったが、無視された形で八ツ場ダムの建設再開は決まってしまった。

これでは前原誠司のメンツは丸つぶれであるから、抗議の意味を込めて政調会長を辞任

するのかと思いきや、「政権交代の理念が骨抜きになった。極めて残念だ」と語りながらも、

政調会長辞任については「キャッチャーとして野田政権を支えることに変わりはない」と否定

した。前原誠司は“キャッチャー”に徹する事で、事実上、政治生命を自ら終わらせたようだ。


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