お葬式
1984年/日本
深刻な‘運動不足’について
総合 20点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
記録によるならば伊丹十三初監督作品である『お葬式』は第8回日本アカデミー賞の最優秀作品賞を受賞し、キネマ旬報ベスト・テンの日本映画においてベスト・ワンになっている。当然それ相応の期待を持って観たのであるが、1984年には他に日本映画が制作されなかったのかと思うほどつまらない作品だった。
亡くなった者と残された者たちの間に生じるはずの感傷性を極力排し、葬式そのものを描くアイデアは当時としては斬新だったのかもしれないし、例えば冒頭の井上侘助と雨宮千鶴子の夫婦が出演しているCMのトリック撮影や、千鶴子の父である真吉の棺桶が釘で閉じられる前に、その様子を写真におさめようとする、真吉の兄の雨宮正吉がカメラを構えて被写体に細かいポーズを要求するなど、確かに画面の構図を工夫している努力は伺えるのであるが、妙に顔のアップが多用されたり、真吉目線の映像や、『ある葬儀の記録』という作中劇など、徹底的なリアリズムにより可笑しみを誘うわけではない。とにかく演出があざとく、画面に‘運動’が全く感じられないのである。
井上侘助と斉藤良子の逢引のシーンを思い出してもらいたい。その間に妻の雨宮千鶴子はブランコに一人で立って乗ったまま‘横’に揺れている。それはもちろん侘助と良子の二人の腰が合わさったままの‘前後’の運動と呼応させることで画面に3人の関係性を語らせるべきなのであるが、‘前後’しているはずの侘助と良子の腰が映し出されることはない。伊丹監督には構図に対する配慮はあっても、‘運動’に対しては感性が行き届いていない証拠となるだろう。
今回、NHKのBSシネマにおいて「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本 家族編」の名作の一本として『お葬式』が選ばれていたが、日本映画に対する伊丹監督の功労賞という意味合い以外には考えられない。
鳩山氏また「辺野古以外でも」普天間移設巡り講演で主張(朝日新聞) - goo ニュース
鳩山由紀夫元首相が5日の東京都内で行われた講演で、沖縄県の米軍普天間飛行場の
移設先について「辺野古以外があるか。私は決してないとは思っていない」と述べたそうだ。
それならば具体的にその場所を指摘しなければ発言の正誤が検討できない。首相辞任の
翌月にはオバマ米大統領から、「困難の中にもかかわらず、あなたは自身の言葉に忠実
だった」との手書きの親書を贈られたようだが、これはもちろん辞任したからお世辞を言った
までであって、実際には鳩山由紀夫は2010年5月に辺野古周辺と明記した政府方針を
閣議決定してしまっている。「総理をやった責任がある。何らか関わらなきゃいかんと思って
いる」と語っているが、任せられないから辞めてもらった訳であり、“総理をやった責任”と
いうような奇妙な責任を感じる必要な全くないと思う。