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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『集団奉行所破り』

2013-04-01 21:50:39 | goo映画レビュー

原題:『集団奉行所破り』
監督:長谷川安人
脚本:小国英雄
撮影:吉田良平
出演:里見浩太郎/内田良平/桜町弘子/佐藤慶
1964年/日本

鶴と化した書面について

 徳川吉宗が将軍の時代、竜王丸に乗って海賊として仲間を率いていた公事宿「碇屋」の亭主勘助は、七年前に船役人に襲われたところを、当時日本で最も稼いでいたと謳われていた大阪屈指の廻船問屋の河内屋善右衛門に救われたものの、代わりに河内屋が召し捕られ晒し首の刑に処せられたことをひどく悔いており、何としてでも七回忌の法事をあげたいと考えていたが、それはただ河内屋が海賊に味方をしてくれたということだけではなく、それを口実として東町奉行所の松平将監が河内屋の財産を全て巻き上げたことを恨みに思っており、鼻を明かしてやろうと誰も想像もしない「集団奉行所破り」を決行することにしたのである。
 ところが小国英雄のオリジナルのシナリオによる長谷川安人監督のこのアクション時代劇は何故か物悲しいギターの音色と共に始まる理由は、作品冒頭で勘助の仲間の一人である為吉が浪速屋庄右恵門の番頭の財布を掏り、その財布の中には松平将監宛に浪速屋庄右恵門の贈り物のお礼の書面が入っていたにも関わらず、字の読めない為吉はその書面で鶴を折ってしまったことにある。つまりその書面を奉行所と浪速屋の間で行われた賄賂の証拠として大目付に提出すれば、何の苦労もせずに全てが解決していたはずなのであるが、わざと捕らえられて奉行所に侵入したものの、目当ての金箱は、松平将監の失政に気づいた大目付の目につかないようにと他の場所に移され無かったために、重要と思われる‘書面’を盗むことにしたからである。結果的に、どの書面が重要なものかどうかは分からず、ただ道伯のハッタリによって入牢中の河内屋一家は赦免となり善右衛門の七回忌が盛大に営まれるのであるが、田村源太と竹内金次郎は命を落とすことになる。鶴というマクガフィンが物語の中でどのように機能するのか楽しみに観ていた観客は、結局、マクガフィンとしての鶴が本当に何の意味も持っていなかったことに驚くのである。


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報道されないヘイトスピーチ

2013-04-01 00:51:48 | Weblog

新大久保の反韓デモ、救済申し立て 「身に危険の恐れ」(朝日新聞) - goo ニュース

 韓国系の商店が並ぶ東京の新大久保で「韓国人をたたき出せ」「殺せ」などと連呼する

ヘイトスピーチ(憎悪表現)のデモが続いていることに対して、日本弁護士連合会前会長の

宇都宮健児弁護士ら人権問題に取り組む有志の弁護士12人が29日、「これ以上、放置

できない」として、東京弁護士会に人権救済を申し立てたそうである。私が驚いたことは

韓国人に対するヘイトスピーチのデモがずっと続いていることを自分が全く知らなかった

ことで、何故知らないのか考えてみたらテレビのニュースなどで全く報道していないから

なのである。何故このような深刻な事態の報道を“自主規制”しているのかよく分からない。

結果的に煽ることになってデモが拡大することを危惧しているのだろうか


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