原題:『The Last Stand』
監督:キム・ジウン
脚本:アンドリュー・クノアー
撮影:キム・ジヨン
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー/ロドリゴ・サントロ/フォレスト・ウィテカー
2013年/アメリカ
共和党のシュワルツェネッガー
元ロサンゼルス市警察の麻薬捜査課精鋭部隊に所属していた主人公の レイ・オーウェンズは現在、アリゾナ州のソマートンの保安官として働いている。片田舎であるがゆえに大事件が起こることがなく、暇で体を持て余す若いジェリー・ベイリー副保安官がレイにロサンゼルス市警への転勤を頼むシーンをきっかけにシーンは、そのロサンゼルスに移り、ラスベガスの麻薬王であるガブリエル・コルテスの大胆な逃走劇が始まり、ソマートンで起きた一人の老農夫の殺人事件と交互に描かれ、やがて2つの規模が異なる事件が一つにつながっていくというストーリー展開は悪くはない。クライマックスで老いたシュワルツェネッガーが体を張って相手と戦うシーンもグダグダであるがゆえにリアルである。
ストーリー展開よりも私が気になったことは、「武器博物館」を運営している銃器マニアのルイス・ディンカムを仲間に引き込んで、様々な銃器を乱射する時、俳優シュワルツェネッガーというよりも、ド派手なデモンストレーションによって、銃器の所持の必要性を訴え続ける共和党出身の政治家としてのシュワルツェネッガーの顔を覗かせてしまったように見えたことである。