原題:『Point Break』
監督:エリクソン・コア
脚本:カート・ウィマー
撮影:エリクソン・コア
出演:ルーク・ブレイシー/エドガー・ラミレス/テリーサ・パーマー/デルロイ・リンド
2015年/アメリカ・中国
いくら体を張っても見つからない「自分」について
主人公のジョニー・ユタはかつて友人のジェフと共にオートバイの曲芸運転を動画にアップして生業としていたのだが、その最中にジェフを事故で失ったことから、廃業して7年後にはFBI捜査官を目指している。
同じ頃、アクロバティックな離れ業でパラシュートを用いて高層ビルから宝石を奪って飛び降りたり、空を飛んでいる現金輸送機から現金を引きずり出し、一緒に飛び出してそのまま姿を消してしまう犯罪集団が現れ、ジョニーは次に現れるであろうフランスのサーフィン大会に潜入してそのチームに属しているボーディと知り合い、身分を隠して仲間に加わる。
しかし彼らの本当の目的は犯罪ではなく、「オノ・オザキ8」と称される自然と一体になる八つの試練にチャレンジしていたのである。実は、ボーディはオザキの弟子で、ザトウクジラを捕えようとしている捕鯨船にボートで応戦していた時に事故に遭遇し、ボーディは救出されたのだがオザキは亡くなったのである。「名字・名字」という辺から「誰やねん」という話になり、その「ニューエイジ思想」が鼻に付いてくる。要するに「自分探し」であり、実際に、ジョニーは仕事を通してホールやチャップマンなどFBI捜査官たちに認められ、ボーディは死を覚悟して荒波に挑むのである。
彼らのストイックさがストーリーを面白くしているのかどうかは微妙だが、本作が売りとしているスタントシーンも観客の高い期待に応えられているようには感じない。