MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

カンヴァスの大きさで作風を変える画家について

2016-02-02 00:11:59 | 美術

 三菱一号館美術館で催されていた『プラド美術館展 -スペイン宮廷 美への情熱』で最も目に

つくのはやはりフランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco José de Goya y Lucientes)のコーナーだった。

 画質が悪いのだが、左の作品は『傷を負った石工(The injured Mason)』(1786年 - 87年)で右の

作品は『酔った石工(The drunken Mason)』(1786年)で、268 x 110 cm と 35 x 15 cm とカンヴァス

の大きさは『傷を負った石工』の方が断然大きいのであるが、構図はほとんど同じである。それならば

何が違うのかといえば、石工を担いでいる2人の男の顔の表情であり、この点を勘案するならば、

ゴヤは大きなカンヴァスにおいては真面目な作風なのだが、カンヴァスが小さいと「ふざける」傾向が

見られるのである。


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