MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『レプリカント』

2016-02-26 00:54:52 | goo映画レビュー

原題:『Replicant』
監督:リンゴ・ラム
脚本:ローレンス・デヴィッド・リギンス/レス・ウェルドン
撮影:マイク・サウソン
出演:ジャン=クロード・ヴァン・ダム/マイケル・ルーカー/キャサリン・デント
2001年/アメリカ

ギャグだけは炸裂するアクション作品について

 本国アメリカでは完全にヴィデオスル―されてしまった本作は、確かに「レプリカント」を扱ったサイエンスフィクションとして真面目に観るならば、制作費の少なさのためなのか誕生シーンなどがチープに見えるのだが、例えば、最初に事件が起こり中心的役割を果たし縦横無尽の活躍を見せていた主人公のジェイク・ライリーが既に一週間前に刑事を辞職していたり、レプリカントを自宅に連れていったジェイクがレプリカントに、自分たちの居場所が突き止められるような発信機が体に付いていないかどうか調べるために服を脱がしているところを母親に見つかって同性愛を疑われたり、娼婦街へ迷い込んだレプリカント(=ジャン=クロード・ヴァン・ダム)がたまたま声をかけられた娼婦に連れていかれ行為を試みるも「童貞」だったことに驚かれ、クライマックスもレプリカントとその本人であるエドワード・ギャロットとの戦いはお互い心が読めるため同じアクションを演じてしまうなど、ギャグ映画としては相当に優れている。おそらく香港の映画監督であるリンゴ・ラムはシリアス作品よりもコメディー作品において才能を発揮するように思われるのだが、いかんせんギャグの量が少なくて残念ながらコメディー作品としても成り立っていない。


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