東電の黒塗り手順書、一転して全面的に公表 保安院(朝日新聞) - goo ニュース
福島第一原発の事故で、東京電力は9月12日に、衆院科学技術・イノベーション推進
特別委員会の求めに応じて、過酷事故に対処する手順書の一部を開示したのであるが、
東電が開示した資料は、2003年7月1日に作成され、今年2月1日に改定されたと記され
ていた「1号機運転操作手順書(シビアアクシデント)」の表紙と目次で、A4判計3枚で、
読めた単語は「消火系」「不活性ガス」だけで、目次の序文など50行のうち48行が黒塗り
にされていた。東電の松本純一・原子力・立地本部長代理は12日の会見で、大半を非開示
とした理由について「手順書は社内の文書なので一般公開するものではない」「知的財産
が含まれる」「安全確保・核物質防護上の問題が生じるおそれがある」と説明していたが、
結局、運転操作手順書は、氏名や役職名を除いて全面的に公表してしまった。保安院は、
テロ対策については公表を制限すべきものはないと判断し、知的財産についても、事故の
原因究明の社会的な公益性を優先して公表すべきだと判断したのであるが、東電が公開を
渋った理由は自身の不始末を隠蔽するためではなかったのか