ステイ・フレンズ
2011年/アメリカ
新しいロマンチック・コメディを求めて
総合 100点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
作品の冒頭でロサンゼルスに住んでいたディランはデートに遅刻して、彼女と一緒に見るはずだったジョン・メイヤーのライブの最初の曲を聞き損なったという彼女の文句がきっかけで別れることになり、他方ニューヨークに住んでいるジェイミーは好きな映画を彼と見るつもりで映画館の前で待っていたのであるが、彼が遅刻してきたために喧嘩をして別れてしまう。ジェイミーがロバート・ルケティックが監督した2009年の作品『男と女の不都合な真実』を口にした理由は原題が「The Ugly Truth(酷い現実)」であり、彼と別れた彼女の現状を表したからであるが、とにかく一度観ただけでは全てを把握することができないほどにネタが詰め込まれている。
この作品で重要な要素となるのが、ジェイミーの映画好きである。彼女は白馬にまたがった王子様が迎えに来てくれるような内容の気に入ったロマンチック・コメディをセリフを覚えるほど何度もみているし、彼女の寝室に貼られているポスターはコメディ映画の傑作『或る夜の出来事(It Happened One Night)』(フランク・キャプラ監督 1934年)である。『或る夜の出来事』で有名なシーンは主人公の富豪の令嬢のエリーが自らスカートをめくってそばを通り過ぎようとするクルマを停めるシーンであるが、エリーと失業中の新聞記者であるピーターが安宿で同室する際に、部屋の中央にロープを張ってそこに毛布を吊るすシーンも有名である。ところがディランとジェイミーはエリーとピーターとは反対にセックスをしてしまったために、エリーとピーターのように上手く結ばれない。ここから2人の愛の迷走が始まる。
ピーターはニコラス・スパークス(『親愛なるきみへ』などの原作者)の本を読んでいる女性に声をかけるが彼女には既に彼氏がいた。他方ジェイミーは医師のパーカーに声をかけて交際することになり、どこかから仕入れた‘必勝法’を頼りに5回目のデートでセックスをするのであるが、直後に別れてしまう。
ディランはジェイミーを連れて、ロサンゼルスの実家に戻る。しかし姉のアニーの息子はことごとく手品を失敗してしまい、ディランの父親はアルツハイマー病で時々記憶が途切れ、ハリウッドサイン(Hollywood Sign)まで登っていったディランとジェイミーは警察に捕まってしまい、ディランの心にもない一言でジェイミーはニューヨークに戻ってしまう。2人は完全に‘ハリウッド’に嫌われてしまう。
ニューヨークにやって来たディランの父親は、ディランと飛行場のレストランで食事をしていても、病気のために公的な場所と私的な場所を混同して、ズボンを脱いでしまうのであるが、そんな父親でさえも海軍で勤務していた時に出逢い、愛した女性と別れたことだけは後悔しているとディランに打ち明ける。
ようやく自分の本当の気持ちを理解したディランは友人のトミーやジェイミーの母親の協力を得て、ニューヨークのグランドセントラル駅で、ジェイミーに愛を打ち明ける。それは以前ジェイミーに教えてもらった、インターネットなどで不特定多数の人間が公共の場に突如集合し、目的を達成すると即座に解散するフラッシュモブ(Flash mob)を通じてだった。今までのハリウッド映画にはない新しい形で愛を打ち明けることになるのであるが、これはまさに‘ニューヨーク・インディーズ派’ではないのか?
「タモリの法則」発見!? 意外と一貫性がある「好き・嫌い」線引きの基準(ハリウッドチャンネル) - goo ニュース
2011年10月10日にフジテレビで放送された「タモリ・中居の手ぶらでイイのに・・・!?」
で起こった出来事である。タモリは「笑っていいとも!」にレギュラー出演しているAKB48の
秋元才加が珍しくスカートを履いているのをからかうつもりで背後から「今日はスカート
はいているんだ」といやらしく言いながら通り過ぎようとしたところ、何とその女性は秋元
ではなくて北川景子であった。タモリは間違いに気がついたのであるが、番組収録中に
長々と言い訳するのも面倒だったために、そのまま通り過ぎてしまった。しかしタモリの心の
ダメージは相当酷かったようで、その後のタモリは収録中大人しくなってしまったのである。
これがいわゆる“北川景子事件”であるが、10月18日に北川が「笑っていいとも!」に
ゲストで出演した際に、そのことはまるで気にしていなかったようで、寧ろタモリに声を
かけてもらったことが嬉しかったようである。
親愛なるきみへ
2010年/アメリカ
無私の愛
総合 80点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
この作品をジョン・タイリーとサヴァナ・リン・カーティスの純愛映画として観るならば違和感が残る。結局、ジョンが思い続けていた相手はサヴァナではなくて、息子よりもコインを愛しているような自閉症の父親だからであり、更には、将来は自閉症の子供たちのためのキャンプを運営したいと思っていたサヴァナもジョンよりも彼の父親の方が気になっているようだからである。だからジョンが従軍している間に、サヴァナが自閉症の息子のアランがいるティム・ウェドンと結婚した理由は、ティムが好きになったというよりもアランの世話をしたかったということはティム自身認識していたようで、ティムはジョンに、サヴァナがまだジョンのことが好きみたいだとジョンに告白している。
ジョンは危篤の父親を前に手紙を読むことで愛を伝え、父親が所有していたコインを一枚残して全て売って、匿名でティムのリンパ腫の治療代として寄付するが、間もなくしてティムも亡くなる。
そしてラストで再びジョンとサヴァナは街で再会する。9.11のために従軍期間を延ばすなど無私の愛(アガペー)を経たジョンはようやくサヴァナを愛する‘資格’を得たのではないのであろうか?
佐賀知事「辞任避けられぬ」…調査で郷原氏に(読売新聞) - goo ニュース
枝野経産相発言に不快感…佐賀・古川知事(読売新聞) - goo ニュース
九州電力の「やらせメール」問題で、九電が国に提出した最終報告書を巡り、枝野幸男
経済産業相が16日、「原発周辺の皆さんの理解を得られるとは考えられない」と批判した
事について、佐賀県の古川康知事は17日「(経産相は)なぜ『自分の理解』と言わないで、
『地元の理解』と言うのか、理解できない」と述べ、原発立地自治体や周辺住民の意向を
確認しないまま発言した事に不快感を示したが、完全に古川康は論点を逸そうとしている。
周辺住民の意向など確認しなくても、状況から判断するならば理解は得られないという事が
枝野の主旨だからである。それよりも問題なのは、「やらせメール」問題で、第三者委員会で
委員長を務めた郷原信郎弁護士が第三者委の調査の過程で古川康知事に電話し、6月に
知事と面談した九電幹部作成のメモを読み上げたところ、知事は「どんな説明をしても辞任
は避けられませんね。公表はいつ頃されるのですか」と発言したことを何故隠していたのか
ということである。一体、その時からいままでの間に九州電力とどのような取り引きをして
白を切ることに方向転換することになったのか、辞任前に説明する必要があるだろう。
猿の惑星:創世記(ジェネシス)
2011年/アメリカ
知性の代わりに頼るもの
総合 90点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
製薬会社で働く研究者のウィル・ロッドマンがアルツハイマー型認知症治療薬として開発した新薬をブライト・アイズと呼ばれている雌のサルに投与した結果、暴れだしたことから射殺され、ウィルの新薬開発が彼の上司のスティーヴン・ジェイコブスによって中止された冒頭のシーンから、私は既にこの作品を「猿の惑星」として観ていなかった。ブライト・アイズがもう少し頭が良ければ冷静な判断で生まれたばかりのシーザーを守ることが出来たであろうし、スティーヴンがもう少し頭が良ければブライト・アイズが騒ぎ出した原因を冷静に究明出来たはずであり、これは明らかに人間かサルかという以前の‘知性’の問題だからである。ウィルの父親で認知症で苦しんでいたチャールズ・ロッドマンは、ウィルが開発した新薬で劇的に改善するのであるが、やはり老いには勝てないように、結局、人間はいずれ知性を失ってしまう生き物であるのだが、‘少ない’知性が頼るものが‘数’の多さだったところが人間も猿も変わらず、強烈な皮肉として効いている。
本作において「人間が描けていない」と書いていたのは映画評論家のおすぎ氏であるが、人間が描けていないのではなくて、むしろ悪意を込めて人間をバカみたいに描いているのだと思う。ドッジ・ランドンが檻に入れられたシーザーに向かってホースで水をかけるシーンは、『猿の惑星』(フランクリン・J・シャフナー監督 1968年)でサルが檻に入れた人間にホースで水をかけていたことの‘復讐’だと思うが、物語の時系列から言うと逆になる。
誰でも無料、不正に入手…DLサイトに利益奪われ、業界危機感(産経新聞) - goo ニュース
最近の若い人たちの音楽の聴き方というものは分からないが、ダウンロードした曲の
音質のレベルの低さが私はどうしても好きになれないために、いまだにTUTAYAなどに
行っては気に入った曲の入ったCDを借りてくる習慣が抜けない。最近では図書館でも
無料でCDを借りてこられるのであるが、あれはどうやら違法行為ではないらしく、貧富
の格差に関係なく知る権利を保障するための対応のようである。新譜の音楽動画の
無料ダウンロードは以ての外であるが、昔の音楽番組などは寧ろ積極的にアップしても
いいのではないだろうか 素晴らしいパフォーマンスが埋もれたままなのはもったいない。
やらせメール報告書、修正・再提出も…九電会長(読売新聞) - goo ニュース
九州電力玄海原子力発電所の再稼働を巡る「やらせメール」問題で、九電が経済産業省
に14日提出した最終報告書について、九電の松尾新吾会長が経産省から指示があれば、
報告書を修正して再提出する考えを示したが、眞部利應社長と自身の続投に関しては、
「取締役会で決まったこと」と述べ、見直しは否定した。しかし「社内調査では信じてもらえ
ないから第三者委を設けた」と言いながら、第三者委の調査結果を無視している矛盾を
指摘されると「私の目で自信を持っている」と全く意味不明な屁理屈を繰り出すバカな男を
社長に据えておく限り、まともな報告を国に出来る訳がない事くらいは理解しているのか
眞部利應が自信を持っているその目が誰にも信用されていない事が何故分らないのか
田原俊彦から「ロングテールの法則は死んでいない」を学ぶ(AdverTimes) - goo ニュース
特別に田原俊彦が好きというわけでもないが、以前テレビのバラエティ番組で爆笑問題の
田中裕二が田原俊彦が好きということで、田原俊彦の好きな曲のマイベスト10を発表して
いたのであるが、いわゆるヒット曲を並べただけのもので、本当に田原のファンなのか
疑わざるをえなかった。恐らくヒット曲の数から言えば同期の近藤真彦の方が多いと思うの
であるが、今改めて聴き直してみると田原の曲の方が断然良いと思うのはあくまでも
個人的な好みでしかないのかもしれない。しかしシングル曲以外でも「サマー・ブリーズ」
「星空のサウンド・ナイツ」「ザ青春セイリング」「愛の贈りもの」など隠れた名曲はたくさん
ある。田原俊彦の強運は宮下智という優れたソングライターと出会えたことにあると思う。
米倉会長「大臣が弱腰」…農相「意味分からん」(読売新聞) - goo ニュース
経団連の米倉弘昌会長が11日の記者会見で、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への
参加表明について「一日も早く交渉の場につき、農産品の段階的な関税引き下げなど日本
の要望を示すべきだ」と述べ、早期の表明に慎重な姿勢の鹿野道彦農林水産相に対し、
「農業をつかさどる大臣が弱腰では困る」と苦言を呈し事に対して鹿野道彦が「(弱腰とは)
意味が分からない。全然どういうことか分からない」と強い不快感を示したのであるが、
誰でも理解できるようなことを肝心の農林水産相が分らないようならば鹿野道彦は直ぐに
自分の器ではない事を悟って大臣を辞任するべきであろう。沖縄の基地問題でアメリカに
はっきりものが言えないのに、TPPで再びグダグダに陥っては完全に信用を失うだろう。
夜明けの街で
2011年/日本
不倫の思わぬ代償
総合 70点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
『セカンドバージン』(黒崎博監督 2011年)にも出演していた深田恭子の演技が上手いのか下手なのかいまだに判断しかねるのであるが、その真面目とも冗談ともつかない振る舞いがこの作品においては、不倫相手の渡部の心の隙をつくような効果を発揮しているように見える。
仲西秋葉の父親の仲西達彦の秘書が自殺した理由は達彦と、秋葉の叔母である浜崎妙子との不倫のカモフラージュに自分が利用されていたことを知り絶望に陥ったからなのであるが、秋葉が秘書が書いた遺書を隠してしまったために、達彦は秋葉が秘書を殺したと思い込んでいる。事件は3月31日で時効を迎えるのであるが、娘が殺したと誤解している父親は浜崎妙子と共にその日を迎える。そこへ仲西秋葉が不倫相手の渡部和也と共に現れ、不倫のカップルが対面することになるのであるが、ここで秋葉は秘書が残した遺書を父親に差し出して秘書は自分が殺したのではなくて自殺したことを知らせる。つまり15年もの間、娘が殺人犯であると思い込んでいた父親は、娘の秋葉が犯人でないことを知るのであるが、娘が自分が不倫をしていることを知っていたことも知り、真実を語らなかった理由は15年もの長い間、娘が殺人犯であると思い込ませて苦しめるためだったことが分かる。
当然、不倫するような男が嫌いな仲西秋葉は、自分と不倫するような渡部和也のことなど好きではない。渡部はただ秋葉が不倫するところを父親に見せつけることで暗に猛省を促すための道具にすぎなかったのである。
秋葉に振られて呆然としたまま帰宅した渡部和也を待っていたものは‘甘い地獄’だった。妻の渡部有美子は全て知っていたのである。
サスペンスとしては弱く、物語の展開も荒いのであるが、相手に気を使えば使うほど却って不倫の深みにはまってしまうことや、不倫は妻に対してだけではなく、やがては娘(秋葉や渡部の娘)に対しても精神的ダメージを負わせてしまうという、いままで見過ごされていた部分を描いていることは高く評価しても良いと思う。