青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

速さを取るか、安さを取るか

2016年08月19日 22時18分25秒 | 富山地方鉄道

(市内電車の終着駅@南富山駅前電停)

富山地鉄・市内電車の南のターミナルである南富山駅。北陸新幹線によって生まれ変わった新生・富山駅に比べると、昭和40年代に建てられたと思しき鉄筋の駅ビルに時代を感じます。現在は軌道線の詰所と、鉄道線の安全研修センターになっています。不二越・上滝線の主幹駅でもあり、駅員が常駐して改札や定期券の販売なども行われていますね。

 

鉄道線のホームの脇に軌道線の南富山駅前電停があり、富山駅方面からやって来た軌道線の電車は手前のホームで降車客を降ろし、終端部の単線になった部分で折り返しの出発を待ちます。降車ホームで7000形同士の交換風景。7000形の広告のない緑とベージュの塗装は富山地鉄クラシックとでも言うべきもので、市内線に乗り入れていた笹津線や射水線(廃止)から続く伝統のカラーリングでもあります。

  

乗車ホームの奥に軌道線の南富山車庫への出入区線が繋がっていて、朝のラッシュ運用を終えた車両が車庫に出たり入ったり。出入区線が不二越・上滝線ホームへの構内通路を横切る形になっているので、軌道線車両の車庫への出入りは電車側にも遮断機が付けられています。出入区がない場合には線路側に遮断機が下がっているのが定位です。


地鉄電車ホーム側から南富山駅前電停を。8000形が来て折り返しの準備待ち。鉄道線は建物の1階が改札口になっていて、そこから軌道線の出入区線を横切り構内踏切でホームに上がって来るこの動線がいかにも郊外電車の駅っぽい。ちょっと前の東急目蒲線や池上線なんかこんな駅ばっかりでしたが、安全面から構内踏切はどんどん姿を消しているのが現状であったりする。ちなみに南富山から富山駅まで鉄道線だと10分310円、軌道線だと20分200円。速さを取るか、安さを取るか。
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