(地図にない橋@大井川水路橋)
駿河の国の大河たる大井川。大井川流域では、国道1号の新大井川橋から上流は家山の駿遠橋まで約15kmに渡って一般道路橋がありませんが、そんな不便を解消する一助として金谷側の横岡と島田側の神座に架かる水路橋が一部車両用に開放されています。EL急行を追い掛けるのに、どのみち家山より先でないと追い付かないだろうって事で地蔵峠をパスして水路橋から神座方面に。広い広い大井川の河原を細い水路橋で渡って行く感じは、ちょっとスリリングな感じもあってなかなか楽しい。幅員が狭く時間を区切っての一方通行となっているので、ご利用の際は時間をよく確認していただきたいところ。
神座から新鍋島トンネル経由で対岸を回り、川根大福の美味しい加藤菓子舗の辺りで対岸の獅子抜里を走るEL急行を子供が発見。抜里から第一橋梁を見通すSLの見える丘公園へ。一眼を担ぎ出して手持ちのランガンスタイル。SLの見える丘公園と言う割には整備が行き届いておらず、背丈を越える雑草に見通しを遮られるため、脚立利用で雑草を交わす。強い日差しに草いきれも匂い立つような、夏の抜里界隈を。
EL急行の先頭に立つE34。思えば「旧型電機の更新」を目論んで2010年に西武からE32・33・34の3両の電気機関車を貰い受けたはいいけども、昨年までずーっとこの機関車は放置プレイの状態でした。もちろん、車籍を入れて営業運転に投入するまでの間に所轄官庁の審査や認可、検査など紆余曲折があったのだろうと思われます。過去のフォルダをひっくり返したところ、千頭駅に留置されたE32~34(2011年秋)を撮影していましたが、私なんかとっくに復活を諦めたものとばかり思っていたので、昨秋の復活運転のお知らせにはビックリしたもんです。
コトンコトンという優しい車輪の響きを川根路にたなびかせつつ、列車はそのまま第一橋梁へ。蕎麦粒山へ続く南アルプスの前稜を遥かに仰いで、青い客車2両のプリミティブな編成が大井川を渡って行きます。E34とE32を復活させ、E33は部品取りとしてサポートに回る体制のようですが、EL牽引の列車がこれほどまでに人気になるとは大鐵サイドも想定外だったかもしれないねえ。あくまで検査に入っている十和田お下がりの元東急7200系が出てくるまでの暫定措置という事だそうですが…
「好評のため」の延長戦を、期待しておきます(笑)。