(崎平の集落を行く@崎平~青部間)
EL急行の復路。木製の架線柱が並ぶ青部の集落でアウトカーブから狙ってみましたが、午後になって天気は曇りベース。直射日光の暑さからは逃れられたものの、空気だけは余計にむわっとした大井川流域。いっそのことドカッと夕立ちでもあれば空気も入れ替わるのだけど、最近の夏はただ暑いだけで夕立ちもないですよね。そういう意味では情緒のない暑さ、と言い換えることも出来るかもしれませんが。
あ、そうそう。最初は青部の駅の周辺で撮ろうと思ってたんだけど、長らく建設中だった青部バイパスが開通して駅の周辺の雰囲気がガラッと変わっていました。前は徳山から崎平って大井川の北側の細い国道をグルっと回るか、青部の集落のクソ狭い道を通るかしかなかったんだけど、青部の西側の山をトンネルでぶち抜いて藤沢橋を渡るルートは体感で15分以上の時間短縮となります。
地名の索道覆いを抜けて来るEL急行。たかだか客車2両の牽引ですが、意外に編成の後ろまで抜くのって難しいね。このEL急行、千頭を出ますと停車駅は駿河徳山、川根温泉笹間渡、家山、新金谷、金谷。新金谷で補機の付け替えがあったりするので、急行と言えども電車で運転される普通列車よりも時間が掛かるのはご愛敬。この鉄道を訪れる人に、その時間をとやかく言う人はいないでしょうけど。
このEL急行、本来であれば電車で運転される予定だったものの、旧十和田観光の東急7200系が検査入りのためやむなく登場した列車です。電車の不足を、電気機関車と旧型客車で補うというのはいかにも大井川鐵道らしいなあというか、大井川以外では出来ない荒業という感じなのですが、機関車牽引には機関士2名、金谷~新金谷間で補機増結のためプラス機関車1両と機関士1名が必要で、手間も人もそこまでかけていられない、というのが実情のよう。
夏休みに入り、トーマスSLに加えジェームスも登場し、休日はSL3往復体制になります。そうなると、乗務員の手配に加えて客車の手配もままなりませんで、とてもじゃないけどEL急行を走らせる事は難しいそうです。意外なところから人気が爆発したこの西武EL+旧客のコンビが再び見られる日は、少なくとも夏の書き入れ時が終わってからになりそうです。