(観光列車「ながら2号」と@郡上八幡駅)
美濃市から長良川を眺めつつ50分、列車は郡上踊りと清らかな水の街・郡上八幡の駅に到着。長良川鉄道の旅はここで2回目の途中下車。ちょうどここで上りの「観光列車ながら号」と交換します。ロングシートのナガラ502「ながら・かわかぜ」に対し、クロスシートのナガラ301「ながら・もり」+ナガラ302「ながら・あゆ」で組成された2連です。長鉄は基本単行列車なんで、2連でも長いなあと言う感じ。
観光列車「ながら」の中では、地元ホテルの監修したランチがいただけるという事で、車内はそれなりに時間とオカネに余裕のありそうな妙齢の夫婦の組合せが目立ちます。ちなみに私たち親子が持ってる「乗り鉄☆たびきっぷ」ではこの観光列車には乗車できません(笑)。まあこの列車に乗りたいなら長良川鉄道に直接カネを落とせよ!ということなのだろう。趣旨としては当然のことのように思う。
郡上八幡を出るながら号。「ながら・かわかぜ」もキレイな臙脂の塗装の車両ですけど、さらにこちらは磨き抜かれた日本の古式ゆかしい緋色と言うべき輝きに満ちていて、上質なグレード感をアピールしていますね。この上質感のある塗装とアルファベットの書き文字と車両固有のロゴ、木目をふんだんに使った内装の車内。これが水戸岡センセの観光列車のブランディングのメソッドだと感じます。長良川鉄道のHPでも、この観光列車をYoutubeで紹介していて、その力の入れようが分かろうというものです。
長良川鉄道 / 観光列車「ながら」 はじまる、ながらの時間(長良川鉄道HPより)
郡上八幡駅は、2面3線のホームを木造の跨線橋が結んでいます。いかにも、な国鉄配線という感じでしょうか。本屋側が上り美濃太田方面、島式ホームの内側が北濃方面。外線は折り返し車両の留置などに使われているようです。駅舎側は色々と手が入っているようですが、島式ホームの上屋根とかホームの便所なんかは国鉄時代のそのままなんでしょうね。
沿線随一の観光地だけあって、郡上八幡の駅は小洒落た街の玄関口と言う感じに整えられていてきれいなものです。それもそのはず、1929年の開業当時の駅舎を、2017年に大規模リニューアルしたものなのだとか。猫耳型のドーマー窓が、昭和初期の駅舎のデザインらしいですね。中にはカフェや観光案内所、小さいながらも土産物売り場なんかもあったりして、観光地の交通の結節点として機能すべく整備されているようです。それにしても列車の本数がねえ。下り11本上り12本のダイヤはともかく、朝夕の通勤通学需要を中心としたダイヤなので、美濃市~郡上八幡間では日中が1時間半~2時間開いてしまうのが正直観光には使いづらいのかな。そこまでニーズがないのだろうか。三セク転換される前から本数はそう変わっていないようですが。
郡上八幡の駅で途中下車して、水清らかなる郡上八幡の街並みなんぞを眺めてみようと思ったのだが、駅の雰囲気を味わっているうちに街を循環するバスが行ってしまった。ダイヤを見れば30分でまた回ってくるのを確認したので、改めてゆっくりと駅の設えを眺めてみる。案内表示や壁の琺瑯板にところどころに残る国鉄フォント。新しく作られた小洒落たカフェの裏は昔の信号小屋だったらしく、中ではいつまで使われていたのか、信号梃子がそのまま残されていました。
ここまで何とか降らずに天気が持っていたのだが、バスの待ち時間でとうとうぽつぽつと雨が降り出してしまいました。郡上市の市内循環バス「まめバス」に乗って、郡上八幡の市内観光に向かいます。
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