(愛媛松山四方八方@伊予鉄路線図)
さて、最近のライフワークとも言える全国の地方鉄道探訪、今回のターゲットは伊予鉄道。愛媛県は松山市の松山市駅を中心に、北は高浜線が港町高浜へ、南は郡中線が郡中港(伊予市)へ、そして東は東温市の横河原へ向かう横河原線の3路線の郊外線(鉄道線)と、JR松山駅・松山市駅から官庁街・道後温泉などの市内各所を結ぶ市内線(路面電車)で構成されています。伊予鉄道は、官営鉄道より先に四国で初めて開業した鉄道で、全国レベルで見ても創業は1887年(明治20年)と相当古い老舗鉄道会社。松山平野をそれこそ四方八方十重二十重に伸びる路線網は、1泊2日で乗り撮りするにはそれなりにボリューミーな感じ。
さて、駅のうどん屋で軽い昼食を済ませ、荷物をロッカーにぶち込み身軽になったところで駅の観光案内所で「ALL IYOTETSU 2Day Pass(伊予鉄電車・バス2日間フリー乗車券)」を購入します。伊予鉄の市内線・郊外線とバスが乗り放題で2日間で2,800円。バスはいらないかなあなんて思ったんだけど、よくよく考えたら次の日松山空港から帰るので、バスも入ってて良かった。全線完乗して乗り撮りするならフリーパスは必須でしょ。市駅の上にある観覧車も乗れるみたいだしね。
駅前にある電停から、とりあえず来た電車に乗っかって、二つ目の西堀端の電停まで乗ってプラプラと。3時間前は高松城のお堀端を歩いていた男が、今度は松山城のお堀端を歩いております。南堀端通りをミカン色の路面電車が走って行きますが、そう言えばこの日は文化の日の祝日。松山市内線は、全車がご丁寧に旗を差していました。いわゆる「旗日」ってヤツですか。路線バスなんかがやってるのはよく見るけど、路面電車でもやってるトコはやってますよね。
松山市役所をバックに南堀端通りを下って来る51号。伊予鉄松山市内線では最古参のモハ50形のトップナンバー。古豪のフォルムが秋の午後の日射しに映えます。よく見ると、市役所には「優勝おめでとう!東京ヤクルトスワローズ」の垂れ幕が・・・そう言えば、一時期ヤクルトって松山移転なんかを取り沙汰されていた時期がありまして、実際に主催試合なんかも増やしてた記憶があるんですけどどうなったんでしたっけ。ヤクルトで愛媛県ってーと宇和島東の岩村明憲と今治の藤井秀悟ですわなあ。あと宮出とか。
西堀端電停に停車するモハ51号。聞いたところによるとこの車両、私が訪問した後すぐに方向幕がLEDに換装されたのだとか。幕車からLEDへ、ってのは見た目上の大きな変化ですよねえ・・・いやもちろん、古い車両でもきちんと交換すべき部品は交換して長く使えるようメンテするのが当然なんですけど、そう思うとこの姿って結構貴重だったんだなあって思いますね。
伊予鉄名物・大手町のダイヤモンドクロスを往く54号。ガッタンガッタンガッタンガッタンと複線の線路を超えて行くボギー車の車輪の音が小気味よく響きます。郊外線の電車が来て、上手く旧型の市内電車と絡む瞬間が欲しかったんだけど、なかなかそう上手くは行かないですね。当たり前だけど、そこを被らないようにダイヤを組んであるのだろうし・・・このダイヤモンドクロスでは、レールだけでなく架線のトロリーも上空で交差しているのですが、この関係で郊外線は高浜線だけ直流600Vと市内電車と同様の電圧になっています(横河原・郡中線は750V)。
ちなみにこちらが踏切待ちをする路面電車と大手町の駅に進入する郊外電車(翌日撮影)。もう何度紹介されたか分からない大手町のダイヤモンドクロスの構図を撮影するとこんな感じ。高浜線のダイヤは、基本的には大手町の駅を上下列車が同時刻で発着するようになっており、これによって市内電車を支障する時間をなるべく少なくしているんでしょうね。
ビルに囲まれた高浜線の大手町駅。駅を出て渡る松山駅の駅前通りに、路面電車とのダイヤモンドクロスがあります。なんか、ホームに立って電車を待ってる際に、妙なデジャブ感を覚えたんですが・・・あ、そうだ。この雰囲気、流鉄の幸谷駅に似てますよね。まああっちは単式ホームだけど。ビルに挟まれた狭いホームから空が見えるこの感じがさ。
ちなみにこちらが流鉄の幸谷駅。ほら!ほらほら!同じやん!(笑)。現地でも思った事が、改めて見ると思った以上に雰囲気が似ている事に驚いた。実は幸谷と大手町、生まれてすぐに生き別れてしまった兄弟感ある。まあ、幸谷から大手町とか馬橋で千代田線に乗り換えて30分くらいだしな・・・(違います)。などとアホなことを考えていると、ほどなく高浜線の電車がやって来ました。大手町(愛媛)から電車に乗り込んで、伊予鉄探訪まずは高浜線方面へ行ってみたいと思います。
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