青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

春麗墨流

2019年03月24日 22時00分00秒 | 東武鉄道

(桜咲いたか@区立隅田公園)

桜の開花宣言が出された東京、週末に向けて一気に開花が進むかと思いきや、よくある事なんですが桜が咲いたとたんにみぞれ混じりの雪が降るほど冷え込んだ土曜日で一歩足踏みと言う感じでしたね。明けて今日は朝方こそ冷え込みましたが、その分空気も澄み渡って絶好のお出掛け日和。こんな日に家族を置いて行ってしまっては結構後々恨まれるので、ちょっくら都内まで家族サービス。隅田川の桜も来週末は満開でしょうな。

 

今日の目的地は浅草。普通に銀座線で行ってはつまらないので、日の出桟橋から水上バスに乗ってみる。大人1名780円。首都東京を、隅田川の上から眺めるのは初めてだ。浜離宮の向こう側に眺める汐留の高層ビル群。電通とか日テレとかの給料一杯貰ってる人たちが通っているビル群である(笑)。

    

隅田川を遡って行くのは、川の景色もあるけど橋の鑑賞会のようなもの。新設の築地大橋と勝鬨橋から始まって、吾妻橋まで10本以上。個人的には一番カッコいいと思っているツインピークの清洲橋が工事中だったのが残念。ってか全体的に橋が工事中なのが多かったな。年度末だからか、それとも来たるべき2020に備えた全面的なインフラ整備なのか。川面渡る風爽やかな春の下町クルージングは気持ちの良いものである。


吾妻橋を潜って、浅草の船着き場へ到着の手前。東武電車の隅田川の鉄橋を特急リバティがゆっくりと浅草駅へ進入して行く。トラスの中心部に線路を設置している「中路ワーレントラス」という独特の作り。浅草駅の構内が狭いせいで、橋の真ん中にシーサスクロッシングを持っているトリッキーな橋です。船からのアングルは通過する列車との運次第、来週は満開の桜に包まれていることでしょう。

 

美しいトラスの隅田川橋梁ととうきょうスカイツリー。関東大震災からの復興計画に基づき、復興院の都市計画の一環として昭和6年に架橋されたこの橋は、斬新なデザインと気鋭の技術を導入して作成されています。昭和初期に架橋された隅田川の橋はデザイン性に富んだものが多く、土木遺産的価値の高さも特筆できるものです。

  

浅草寺にお参りしたのなんか何年ぶりだろうか。すっかり外国人が優勢となった浅草界隈。受け入れ側もインバウンド慣れしているのか、お土産物屋のおっちゃんが流暢な英語を駆使しての道案内とは恐れ入る。桜のほころび始めた仲見世は、嬉しそうに着物を着てスマートフォンに収まるアジア勢と、人力車で優雅に浅草見物の欧州勢というインターナショナル感。そーいうところに目を向けてみると、何だか日本人がサイフのヒモが固くて一番消費していないように感じるねえ…。何となく世界の経済の縮図を見るようで、いささかの寂しさを感じてしまうのであります。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 親鼻に影を慕いて | トップ | 復活の桜 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

東武鉄道」カテゴリの最新記事