(木曽山中の宵闇に@藪原駅)
伊奈川で5875レを見送って、三脚を片付けて、木曽路のロクヨン追っ掛けも終わりだな~と缶コーヒーを飲んで一服。こっからは家に向かってのドライブと言う事ですっかり暮れた国道19号を流します。が、5875レは鳥居峠の手前の藪原で18時から30分程度の運転停車がありまして、まあ伊奈川からのんびり出てっても普通に追い付いてしまう訳ですよ。藪原のバルブってどうなんかなあと思ってたんだけど、ここは中線に入る&停目がホームの有効長とほぼ同じにあるせいで下り本線側のホームからかっつりとバルブが可能でした。延長戦です(笑)。
WBを蛍光灯に変えて。先頭の広更1049は深い青味が特徴なので、何となくこっちの方が雰囲気出てるように思います。藪原はいわゆる国鉄型の2面3線の駅ですが、鋼製の梁がクロスに渡してある木造の跨線橋とか、いかにも国鉄時代の幹線の駅っぽさがあっていいですね。惜しむらくは停車中もハイビームだったのでライトがねえ…レンズの絞りの関係か、こんなに斜めに切れたようになってしまうのはなぜなんでしょうか。
ロクヨンのモーターのアイドリング音が静まり返った藪原の駅にゆるく響く。宵闇の空に瞬く一番星の下で、峠を目指す広更機が出発の刻を待つ。ホームの水銀灯の光で浮かび上がる「JRF」のロゴがスタイリッシュ。やはりロクヨンは甲信越から木曽にかけてのヤマの風景が似合うよね。
特急しなのに追い抜かれ、普通列車に追い越され、ようやく5875レの発車時間。発車の前に引き通し管を通る深い溜息のようなブレーキ緩め音とか、込め直しでエアーが走ってタキの編成全体が共鳴する音とか、この貨物列車が再起動するまでの刹那の音が凄く好きなんですよね。中線の出発信号機が青になって、ゆっくりと5875レが鳥居峠へ向けて歩み出しました。