tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

地域づくりシンポジウム2022(by 地域づくり支援機構)が、盛大に開催!

2022年06月05日 | 観光にまつわるエトセトラ
昨日(6/4)、楽しい催しに参加してきた。一般社団法人「地域づくり支援機構」(略称 NAED=ナード 理事長=村田武一郎さん)が主催する「地域づくりシンポジウム」(13:00~)と、その打ち上げ(17:30~)に参加したのだ。午前中に同機構の総会と2021年度の「地域プランナー・コーディネーター(P&C)」の認定式があり、午後から引き続きこのような催しがあった。NAED通信No.28によると、
※トップ写真は、デイビッド・カパララさんと原田弘之さんのクロストーク


午前中に行われた認定式の様子。この1枚は吉田遊福さんのFacebookから拝借した

総会・地域づくりシンポジウムご案内
一般社団法人地域づくり支援機構の総会と地域づくりシンポジウムを、下記のとおり開催いたします。NAED会員の方々は、ぜひ、ご参加ください。また、ご友人・知人を地域づくりシンポジウムへお誘いください。



基調講演は深野〇〇(まるまる)会代表の北森義卿(よしあき)氏(地域づくり支援機構理事)


デイビッド・カパララさん(川上村地域おこし協力隊)は、自己紹介と映像作品「吉野林業」上映のあと、原田弘之さん(大阪成蹊大学教授)とクロストーク(対談)された


奈良フェニックス大学「山添グループ」による活動紹介

日 時 2022年6月4日(土) 10:30~11:30総会 13:10~16:30地域づくりシンポジウム
会 場 奈良県社会福祉総合センター5階研修室B



神剛司さん(地域P&C養成塾塾頭)の司会で、同塾14期生の発表が始まった


三郷町の森本文也さんの「(龍田)古道で環がひろがる~風の郷~」

地域づくりシンポジウム
テーマ 「結ぶ 繋がる 廻る 環(めぐ)る-起承環結奈良-」
地域住民が主体となり、地域のために奮起し、活動を起こし、そこから人の繋がりや縁が生まれ、それが次世代や他地域に継承され、豊かな地域の輪が広がり続けることをイメージしています。



鈴木智香子さんと松永想さんの「地域に根ざしたお茶づくり」。服部嗣人さんは茶摘みで欠席


川上村の向川智己さんの「夢にお支払いを~移動酒場にはらふ~」

①基調講演 北森義卿氏(深野〇〇会代表/地域づくり支援機構理事)
②クロストーク デイビッド・カパララ氏(川上村地域支援員)×原田弘之氏(大阪成蹊大学教授)
③活動紹介 奈良フェニックス大学地域研究科「山添グループ」山添村広瀬地区の活力醸成
④活動発表 地域づくり支援機構「地域P&C養成塾生」


どれもこれも、とても興味深い発表だった。朝日新聞の記者に感想を聞かれ、「熱心な取り組みを知って、良いヒントをもらいました」と答えると、そのまま翌日(6/5)の記事になった。



北森さんはわずか36戸という深野地区(宇陀市室生深野)の地域おこしに35年間取り組まれ、伝統行事の継承、都市住民の受入れ、ビオトープ整備、ササユリ・モリアオガエルの保護などに地域一体となって取り組み、空き家のない村を実現した。子どもは11人も増えたという。

カパララさんはご自身が制作された素晴らしい映像作品「吉野林業」を上映され「林業で大切なのは、人と山(山林)の関係を大切にすること。吉野の民の誇りを高めることと、吉野林業(吉野式の林業施業形態)の文化を世界に広めることをめざしたい」。「この作品を見た小学生の女児が『初めてお父さんのやっている仕事が分かった』と言ってくれて、涙が出た」とも。原田さんの「Good Ancester」(​私たちは良き祖先になれるか)という話も、参考になった。

川上村(川上郷)で人工造林が始まったのは文亀年間(1501~1504年)だというから、今から500年以上も前のこと。若林稔(今井町町並み保存会相談役・地域P&C養成塾塾長)さんによると「橿原市今井町を治めた今井氏は、大坂城や伏見城の普請奉行を務めた。これらの城は、川上村など吉野の木材を運んで建てた」。こんなつながりがあったのだ。


茶摘みのため昼間に参加できなかった服部嗣人さん(中央)も加わって、記念撮影

その他の発表も、とても興味深かった。そのうち向川智己さんの「移動酒場」のアイデアは、早速この日の夕刻に若林稔さんのご自宅の庭で行われた「打ち上げ」で実践された。お金を取るのではなく、ドネーション、つまり「寄付でまかなう」という発想で、お客は「酒の充実」「肴の充実」「設備の充実」と書かれた瓶のうち、自分が思うところにお金を入れるという仕組みだ。飲み屋に行くのではなく、店がこちらに来てくれるという面白いアイデアである。



ああ、楽しかった。「移動酒場」のアイデアは中山間地域だけでなく、私の住んでいる新興住宅地でも使えそうだ。疎遠になっているご近所付き合いが、これで解消されることにもなる。若林稔さん、吉田遊福さんはじめ、地域づくり支援機構ご関係者の皆さん、良い機会をお作りいただき、ありがとうございました!



コメント
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